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世間・世界・社会の比喩を使った文章の一覧(16件)
これがお前の生きている現実なのだと言い立てるような勢いで、いろいろな用件が取り囲む
辻井 喬 / 暗夜遍歴 amazon
この世は電光石火のように、はかなく消えるかりそめの世界
白洲 正子 / 能の物語 amazon
世間があまりに浮き浮きして、毎日がお祭りをしているよう
辻井 喬 / 暗夜遍歴 amazon
浅ましい鬼のような人間の多い世の中
子母沢 寛 / 愛猿記 amazon
現実という奴は、前へ進んでいるかいないか分からないような長蛇の行列
斎藤 栄 / Nの悲劇 amazon
カフカの小説を香港で映画化したような現実
小林 信彦 / 世界でいちばん熱い島 amazon
巨大な蟻塚のような高度資本主義社会
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(上) amazon
もうひとつ別の世界に移るの。となりに並走して走っている電車に乗り移るみたいに。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
腐りはて、私たちはその血膿(ちうみ)のようなものではないだろうか。
田宮 虎彦 / 絵本 (1954年) amazon
どこかの時点で私の知っている世界は消滅し、あるいは退場し、別の世界がそれにとって代わったのだ。レールのポイントが切り替わるみたいに。つまり、今ここにある私の意識はもとあった世界に属しているが、世界そのものは既に別のものにかわってしまっている。そこでおこなわれた事実の変更は、今のところまだ限定されたものでしかない。新しい世界の大部分は、私の知っているもともとの世界からそのまま流用されている。だから生活していくぶんには、とくに現実的な支障は(今のところほとんど)ない。しかしそれらの「変更された部分」はおそらく先に行くにしたがって、更に大きな違いを私のまわりに作り出していくだろう。誤差は少しずつ膨らんでいく。そして場合によってはそれらの誤差は、私の取る行動の論理性を損ない、私に致命的な過ちを犯させるかもしれない。もしそんなことになったら、それは文字通り命取りになる。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
絵の間違い探しと同じだ。ここに二つの絵がある。左右並べて壁に掛けて見比べてみても、そっくり同じ絵のように見える。しかし注意深く細部を検証していくと、いくつかの些細なものごとが異なっていることがわかる。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
私がおかしくなっているのか、それとも世界がおかしくなっているのか、そのどちらかだ。どちらかはわからない。瓶と蓋の大きさがあわない。それは瓶のせいかもしれないし、蓋のせいかもしれない。しかしいずれにせよ、サイズがあっていないという事実は動かしようがない。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
君の乗った列車はポイントを切り替えられたことによって、この世界に運び込まれてきた
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
「宇宙の複雑さに比べれば」とハートフィールドは言っている。「この我々の世界などミミズの脳味噌のようなものだ。」
村上春樹「風の歌を聴け (講談社文庫)」に収録 amazon
都心から急激に伸びた住宅化の波は僅かながらもこの地に及んだ。東京オリンピックの前後だ。山から見下ろすとまるで豊かな海のようにも見えた一面の桑畑はブルドーザーに黒く押し潰され、駅を中心とした平板な街並が少しずつ形作られていった。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
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