無風・風がないの表現・描写・類語

風の死んだ、むっとするほど静かな夕暮

風が死んだように凪ぎ、帆が全く役に立たない

風鈴がそよとも鳴らない

水の辺（ほとり）に立枯れてゐる蓬（よもぎ）の葉を、ゆする程の風もない。

激しい風は、もうぴったり納まって、ところどころ屑（くず）や葉を吹き溜（た）めた箇所だけに、狼藉（ろうぜき）の痕（あと）を残している。

風もなく蒸暑い夜だった。

風がやんで、空一面をおおった薄い雲が、月の輪郭をかすませ

珍しく風のない静かな晩だった。そんな夜は火事もなかった。

氷屋の旗がびくともしない。

風なんてぴくりとも吹いてはいなかった

空にはいくつか小さな雲が浮かんでいたが、それらはまるで中世の銅版画の背景に描きこまれた雲のように鮮明で簡潔なかたちをとっていた。目につく何もかもが見事にくっきりとしているせいで、僕自身の肉体がいかにも茫洋としてとりとめのない存在であるように感じられた。

ぼくらの前には池が広がっていた。風はない。水面に落ちた木の葉は、そこにぴたりと張りつけられたみたいなかっこうで浮かんでいた。

風が 凪いで、迎え火の煙が庭先にわだかまった。