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食べるの表現・描写・類語
兎が草を食べるように、歯の先で煎餅を小刻みに噛む
石坂 洋次郎 / 丘は花ざかり amazon
雪の中に二週間も飲まず食わずにいた貪欲な狼のようにがつがつ食べる
ダニエル・デフォー / ロビンソン・クルーソー amazon
頬に硬いこぶができるほど、きつく奥歯を噛みしめる
西木 正明 / 標的 amazon
小さなくぼみが、ほりつけたようにはっきりと並んでいる噛み跡
壷井 栄 / 大根の葉 (1960年) amazon
彼女はフォークとナイフを優雅に使って、まるで小鳥のように少しずつの量を口に運んだ。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
茶筅(ちゃせん)をつかうように箸(はし)で忙しく飯を口中に掻き込む
井伏 鱒二 / 多甚古村 amazon
胃の腑へ届く食物は、そのまま直ちに消化されて、血管を少女のような元気さと華やかさとで駆け廻るように感じられた。
葉山 嘉樹 / 海に生くる人々 amazon
夜空を見ながら、庭で一人食事していると、心が安らかになる。《…略…》わたしは大きな口を開けてシチューと一緒に夜の闇を飲み込む。
小川 洋子「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
つけて食べるのではなく、ジャムそのものを食べる。スプーンの運びと口の動きだけを見ていると、カレーライスを食べているようにたくましい。
小川 洋子「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
(パウンドケーキ)溶けるのを待つように、嚙まないでじっと唇を閉じていた。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
爪をかむようにアーモンドをかじっている
綿矢 りさ / かわいそうだね?「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
一口で頰張るには大きすぎるサイズだったが、無理やり、歯医者で治療を受けるような顔をして口の中に押し込み
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 amazon
何万という数の羊だった。かたかたかたというあの平板な歯音が地表を覆っていた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
繊維が残らないくらいに、強く強く噛み砕いた。
朝井 リョウ / もういちど生まれる「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
ちょっと人さまにみられては困るような大口をあかなくてはならない
石井 好子「巴里の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
腹の減った小初が遠慮 なく箸を上げている
岡本かの子 / 渾沌未分 青空文庫
口のなかの飯が、古綿のように拡がって
林芙美子 / 新版 放浪記 青空文庫
(焼きソバを食べる)残り少ない短いソバを愛撫するように掻き集める手つき。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
(食べ終わる)瞬く間に平らげた陣治は、しつこく楊枝を使いながらチャッ、チャッ、といつもの音をたてる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
舌と歯と唾液が絡み合う湿っぽい音が、彼の内側から聞こえてきた。とても肉体的な音だ。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
もぐもぐと噛み砕く。ひょっとこのような顔になっているかもしれない
湊 かなえ「花の鎖 (文春文庫)」に収録 amazon
大きい肉にとりついて、口を動かしている。いつもより紅の濃い幹子の唇は脂でぬめぬめと光り、そこだけ別の生きもののように、肉をくわえ、脂を口の奥へ送り込んでゆく。
向田邦子 / 三枚肉「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
葡萄糖を両手にかかえてネズミのように 齧っている。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
鼠 のように前歯を動かした。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
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