影の表現・描写・類語
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木々の影が更紗のようにさざめいて
三島由紀夫 / 花ざかりの森 amazon
光が樹木に遮られて壁に作る黒ずんだ意匠
丸谷才一 / 樹影譚 amazon
その建物は裏側から月光を受け、暗い複雑な影を折りたたむ
三島由紀夫 / 金閣寺 amazon
ランプの光で顔がフィルムのネガのような陰影を作る
島尾 敏雄 / 出孤島記 amazon
影が鋳込んだように濃い
日野 啓三 / 抱擁 amazon
背後にある夕日が、影を槍のように長く尖らせる
原田 宗典 / 十九、二十(はたち) amazon
雷雲に襲われた渓間のようにけわしく暗い影
武田 泰淳 / 風媒花 amazon
影が病んでいるように不気味に黒く揺れる
原田 康子 / 挽歌 amazon
黒犬のような影が足もとへとびかかる
水上 勉 / 雁の寺 amazon
地の底からにじみ出したかのように、小さな影が浮いて出る
池波 正太郎 / 剣客商売 amazon
ぼおっと燐光を放ちながら浮かんでくるほの白い影
日野 啓三 / 抱擁 amazon
まだ黄昏になり切れない影が、あたたかい霧のように低く地面をぼかす
野上 弥生子 / 真知子 (1966年) amazon
影法師が行灯(あんどん)の紙に途方もなく大きく映る
中 勘助 / 銀の匙 amazon
(蝋燭の火で)体の動きにあわせて壁の上の影が大きく揺れた。まるで黒い幽霊が頭上から僕に襲いかかろうとしているみたいに。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(上) amazon
(蝋燭の火で)壁の上の影も大きく揺れた。壁そのものが崩れ落ちるんじゃないかという気がするくらい大きく、ぐらぐらと。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(上) amazon
天井の電球による小さくて濃い影とアルコールランプによる薄い巨大な影の重なった部分は、まるで生き物のような複雑な動きをする。分裂する時のアミーバそっくりだ。
村上 龍 / 限りなく透明に近いブルー amazon
家や大きな木立の影は、行手に立ちはだかる物の怪のようにも見える。
藤沢 周平 / 麦屋町昼下がり amazon
又三郎の肩には栗 の木の影が青く落ちています。又三郎の影は、また青く草に落ちています。
宮沢賢治 / 風の又三郎 青空文庫
宮沢賢治 / 銀河鉄道の夜 青空文庫
竈の影は斜めに揚板 の上にかかる。
夏目漱石 / 吾輩は猫である 青空文庫
両側の家を照らして、そこには店の者と購買者との影が綾 を織った。
有島武郎 / 生まれいずる悩み 青空文庫
僕の影は前のように絶えず左右に動いていた。僕は怯 ず怯ずふり返り、やっとこのバアの軒に吊 った色硝子 のランタアンを発見した。ランタアンは烈しい風の為に徐 ろに空中に動いていた。
芥川竜之介 / 歯車 青空文庫
淡い影の中にいた。影には色がなかった。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
枯れた木々のシルエットが濃く切り抜かれて
吉本 ばなな / 満月 キッチン2「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
そこの小庭と軒先だけ日かげで、ひっそりしていた。
宮本百合子 / 伸子 青空文庫
宮本百合子 / 秋風 青空文庫
岡本かの子 / 母子叙情 青空文庫
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