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よく見る・じっくり見る・凝視の表現・描写・類語
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彼女はちょっと顎を引いて、唇を曲げたまましばらく僕を上から下まで眺めまわした。今にもポケットから巻尺をとりだして体の各部のサイズを測りはじめるんじゃないかという気がするくらいだった。
村上 春樹 / ノルウェイの森 上 amazon
悪夢の真っ只中にいるかのように、観続けたくもないのに眼をそらすことが出来ない
松浦 理英子 / 親指Pの修業時代 上 amazon
体を突き通すほど鋭く見つめる
五木 寛之 / ワルシャワの燕たち amazon
細かなところまで虫眼鏡で観察するように見る
谷村 志穂 / ハウス amazon
彼は長い間彼女を眺めていた。たとえば平素見馴れた漢字を、長い間見詰めていると、それがどこか間違った形をしているような、さらには全く見覚えのない形に見えてくる瞬間がある、それに似た心持
吉行 淳之介 / 吉行淳之介短篇全集〈第4巻〉青い花 (1965年) amazon
外の風景を眺め続けていた。遠くの丘に蛮族ののろしが上がるのを見逃すまいとしている警備兵のように。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
清彦の顔を刺し通すように見つめながら
曽野 綾子 / たまゆら amazon
じっとこちらを見ていた。その眼はねずみを襲う猫の眼のようであった。
三浦 朱門 / 冥府山水図 amazon
遠い水平線上の一点の船影のように見つめていた。
三島 由紀夫 / 午後の曳航 amazon
眼はまるで釘づけにされたよう
尾崎 士郎 / 人生劇場 青春篇 amazon
眼が植わったように直視していた。
和田伝 / 沃土「和田伝全集 第2巻」に収録 amazon
私が彼を見つめ続けるのが当然かのように、私の視線を浴びて
綿矢 りさ / 勝手にふるえてろ amazon
火事にでもあったあとのように眼をじっとして
宮沢賢治 / セロ弾きのゴーシュ 青空文庫
穴のあく程、凝視した。
夢野久作 / ドグラ・マグラ 青空文庫
駅の案内板を試験問題みたいに凝視して
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
じっと探るように私の顔を見つめた。
有島武郎 / 生まれいずる悩み 青空文庫
始めてアダムを見たイヴのように葉子はまじまじと珍しくもないはずの一人 の男を見やった。
有島武郎 / 或る女(前編) 青空文庫
しげしげと葉子を見た。何かそこに字でも書いてありはしないかとそれを読むように。
有島武郎 / 或る女(前編) 青空文庫
人を見徹 そうとするように凝視する
有島武郎 / 或る女(後編) 青空文庫
その花に何か暗示でもあるらしく、煙って濃い瞳 を研ぎ澄し、じーっと見入った。
岡本かの子 / 河明り 青空文庫
かの女に対して観察の眼を働かしている
岡本かの子 / 母子叙情 青空文庫
吉川英治 / 治郎吉格子 青空文庫
(崖の上で)ながい間じいっと眼を放さずにその窓を見ているのです。するとあんまり一生懸命になるもんだから足許 が変に便 りなくなって来る。ふらふらっとして実際崖から落っこちそうな気持になる。
梶井基次郎 / ある崖上の感情 青空文庫
(カジカガエルをじっと見つめる)真近に河鹿を眺めていると、ときどき不思議な気持になることがある。芥川龍之介は人間が河童 の世界へ行く小説を書いたが、河鹿の世界というものは案外手近にあるものだ。私は一度私の眼の下にいた一匹の河鹿から忽然 としてそんな世界へはいってしまった。その河鹿は瀬の石と石との間に出来た小さい流れの前へ立って、あの奇怪な顔つきでじっと水の流れるのを見ていたのであるが、その姿が南画の河童とも漁師ともつかぬ点景人物そっくりになって来た、と思う間に彼の前の小さい流れがサーッと広びろとした江に変じてしまった。
梶井基次郎 / 交尾 青空文庫
ぎゅっとしぼりこむように私を見つめていたその目
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
武内がじっと見ている。その視線を尋恵は横顔に痛いほど感じる。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
目が、深い眼窩の奥で、引き絞られるようにして力を帯びた
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
顕微鏡を覗く時のような慎重な目で、それを観察する。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
スタンの目はオペラグラスになる。
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
(寝ている女の女性器を凝視する)両腕をついて、愚かな斥候兵の姿勢を保っていた。
阿刀田 高 / 裏側「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
松乃は私の目をまっすぐに見た。その目は私の心を突き通すような鋭さがあった。
百田尚樹「永遠の0」に収録 amazon
タオルの下の死人の顔を見透そうとするかのようにじっと眺めた。
野間宏 / 崩解感覚「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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