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立ち去るの表現・描写・類語
一陣の風のごとく視界から消え去る
池波 正太郎 / 剣客商売 amazon
(海外で道を案内してくれた老人が何も言わずに去っていく)そして握手の手を差し出す暇もつくる(人名)に与えず、さっさと車を降り、大股に歩き出した。後ろも振り返らなかった。冥界への道筋を既に死者に教えた死神のように。
村上 春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 amazon
シンデレラのように十二時になると、私の傍らから身を滑らせて消えて行く
中村 真一郎 / 遠隔感応 amazon
その姿は煙のように消えてしまった。
豊島与志雄 / 理想の女 amazon
素早い動きだった。花火のように、あっという間にいなくなった。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー (文春文庫)」に収録 amazon
まるではしけに打ち寄せる波のようにやって来ては去っていった。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
彼は、明るい光の中をはるかな遠い一点に吸い込まれていった。彼の背中が消える時、わたしは息苦しいほどに心細くなり、まばたきもせずにずっと遠くを見続けていた。しかし、その一点は雪の粒のようにもろく溶けてしまった。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
佃は丁寧に挨拶して、ぎごちない足どりで人ごみの間に隠れた。
宮本百合子 / 伸子 青空文庫
風のように姿をかくして
吉川英治 / 無宿人国記 青空文庫
男は金魚のように尾をヒラヒラさせて、本郷の下宿に越して行ってしまった。
林芙美子 / 新版 放浪記 青空文庫
そう言って、夜に消えていった。 ガードの向こうに弱い後ろ姿が消えていく。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
外の通路に出た美鈴は、ドアの隙間から「じゃ、ね」と小さく手を振る。十和子が振り返したときにはすでにドアは閉じていて、規則正しい足音が遠ざかって行く。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
サユリは、これ以上、一緒にいられないと思い、ぷいと後ろを向くと、ハイヒールシューズの踵を気持良く鳴らしてコバヤシの許を去った。
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
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