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時間の経過の表現・描写・類語
ほんの一分の間にしても、時の歩みと云うものが驚くほど遅々として、無限に長く感ぜられる
谷崎 潤一郎 / 痴人の愛 amazon
春と夏とが同時に押し寄せてきたかのように、季節が急速に進む
堀 辰雄 / 風立ちぬ amazon
時間が重い鎖をひきずるようにして通過する
小林久三 / わが子は殺人者 amazon
澱みに広がる水の輪のように、緩慢で怠惰な時間が過ぎる
長野 まゆみ / 銀木犀 amazon
貴重な時間が血のように流出する
森村 誠一 / 深海の迷路 amazon
時間の存在そのものさえ忘れてしまうようなゆったりとした時間
落合 恵子 / センチメンタル・シティ amazon
午後は淀んだ深い川のように静かに流れていった
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(上) amazon
(六月になる)ゆっくりと空を流れる雲のように、五月が窓の外を過ぎ去っていった
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
(時間は止まらない)翌日目が覚めたとき、世界はまだ無事に続いていた。そしてものごとは前に向かって既に動き出していた。前にいるすべての生き物を片端から礫き殺していく、インド神話の巨大な車のように。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
どれほどの時が流れたのか、僕にはわからない。彼女たちと暮し始めてから、僕の中の時間に対する感覚は目に見えて後退していった。それはちょうど、細胞分裂によって増殖する生物が時間に対して抱く感情と同じようなものではなかったかという気がする。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
そこでは時間がおだやかな風のように流れていた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
周囲の世界は少しのこだわりもなくずるずると平気で日常の営みをしていた。
有島武郎 / 或る女(後編) 青空文庫
時間の過ぎていくのを骨身にしみて 愛しく感じる。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
それは九分では短かすぎるし、十一分では長すぎるのかもしれない。ちょうどスパゲティーのアルデンテみたいに……。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
昨夜の女がなんであるにせよ現実はスケジュール通りの時刻を刻んでいて、敏郎はその流れの中に身を委ねなければならなかった。
阿刀田 高 / 捩れた夜「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
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