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「不安が」 + 「動詞」の表現・描写・類語
漠とした不安が遠い雲のように浮ぶ
黒井 千次 / 春の道標 amazon
落ちつかない不安が、創口の血のように滲み出して来た。
林 芙美子 / 耳輪のついた馬「風琴と魚の町/清貧の書 (新潮文庫 は 1-4)」に収録 amazon
こう思いつくと、まるでそれまで思い設けなかった火の玉のような不安が、身をかわすひまもない速さで、降りかかって来た。
里見 トン / 河豚「初舞台・彼岸花 里見トン作品選 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
まるで、果てしのない沙漠へでも出発するかのように私をひどく不安がらせた。
林 芙美子 / 清貧の書 amazon
じわじわと雪子の身体を不安が囲みはじめ、動くことができなかった。
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
動物が感じるだろうような不安が彼女を襲った。
宮本百合子 / 伸子
不安が頭を擡 げて来て、
岡本かの子 / 母子叙情
彼女の眼には不安があった。
吉川英治 / 治郎吉格子
浪のように不安が揺れはじめた。
梶井基次郎 / のんきな患者
歩くにしたがって暗さが増してゆく。不安が高まって来る。
梶井基次郎 / 闇の絵巻
押し返しても押し返しても不安がにじり寄ってくる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
(暗い部屋で)どこからともなく忍び込んでくる不安が闇そのもののように部屋に漂っている。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
麻痺 したような鈍い不安が胸に 澱んでいる。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
その確信に近い堅固な思いの中に、細い 罅(ひび) のようになって不安が走り抜けていくのを自分でもどうすることもできなくなった。
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
(漠然とした不安)得体の知れない不安が襲いかかってきて、身動きが取れなくなった。
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
私たち四人は強い信頼関係で結ばれて、大海にこぎ出していかなければならない状態にあるはずなのに、小さな船はただ固まっているだけで、実はどこもつながっていないような、寂しさと不安が込み上げてきます。
湊 かなえ「花の鎖 (文春文庫)」に収録 amazon
不安が漠然と彼の心にのしかかって来る
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
正体を知覚できない不安がチカチカとサインを送っているようであった。
阿刀田 高 / 裏側「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
漠然とした不安が、突然波のように体の中でせりあがってきて、竜夫はわっと大声をあげてのけぞりそうになる自分を抑えていた。
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
体の内部にも何ものかが、手をさし入れて、内から、かすかに彼の肉を引きかいているような痛みを交えた不安が、彼の背骨を沿うて下から上ってくる。
野間宏 / 崩解感覚「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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