夏の表現・描写・類語
夏になるにしたがって、町そのものが障子を取り外したようになる
佐多稲子 / 素足の娘 amazon
やわらかな新緑に体ごと染まってしまいそうな初夏
竹西寛子 / ひとつとや amazon
木々の葉の甘いにおいと爽やかな花の香りがほのかにしみこんでいる、爽やかな夏の朝の風
山本周五郎 / 忍緒「髪かざり」に収録 amazon
夏の午後の蒸し暑い沈黙がのしかかる
三島由紀夫 / 潮騒 amazon
針一本落としても何かが崩れそうな七月の午後のひと時
川端康成 / 掌の小説 amazon
庭のあちらにまばゆい夏の雲が立ち上がり、そのために蜂の羽や毛がするどい金の針のように光る
三島由紀夫 / 花ざかりの森 amazon
(店内)季節感はゼロ。ただ、異常に効きすぎた冷房だけが季節が夏へと変化していることを知る唯一の手段である。
せきしろ / 去年ルノアールで 完全版 amazon
気の狂ったような暑さが爆発する
五木寛之 / 私刑の夏 【五木寛之ノベリスク】 amazon
夏の暑さが、熱いお茶を飲むような快感
飯田 栄彦 / 昔、そこに森があった amazon
(真夏の)真昼に近い銀座は、古いフィルムのようにあたりがひっそりと背景にへばりついている。
林 真理子 / ワイン「最終便に間に合えば (文春文庫)」に収録 amazon
一ふきの風も動かぬ、もーっと水蒸気のかかった八月の暑さ
宮本百合子 / 伸子 青空文庫
村は夏めいて来た。この山国に新緑を見るともう五月の中旬 であった。
吉川英治 / 銀河まつり 青空文庫
人のいないグランドは草の匂いがした。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
全てがまぶしく光って見える真夏の街中は熱気がこもっているような感じだった。渋滞した道路も、ぴたりと動かない街路樹の影も、ビルの形も、みな暑さをこらえているようだ。
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
彼は汽車の窓から 飽かず外の景色を眺めて来た。盛夏の力というようなものが感ぜられ、彼は近頃に珍しく元気な気持になった。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
キリギリスがあちらこちらで、かすれた声をあげて鳴いている。それを聞いているのはひどく息苦しかった。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
あと 46 個の表現が登録されています
ログインして全部見る
ログインして全部見る
同じカテゴリの表現一覧
夏 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ