虫の音の表現・描写・類語
一筋二筋と糸のように残って聞えた虫の音
永井 荷風 / ぼく東綺譚 amazon
質の緻密な玉を硬度の高い金属ではじくような虫もなき出した。
梶井 基次郎 / 城のある町にて amazon
虫の音の雨のようにみちた一夜
久保田 万太郎 / 市井人「市井人・うしろかげ (1950年)」に収録 amazon
そとでは虫が織るようにないている
尾崎 士郎 / 人生劇場 青春篇 amazon
(みみず)暗い土の上に水のような色でも広がるように、じいいという煙のような声が立ち浸みている。
鈴木 三重吉 / 桑の実 amazon
月明かりに照らし出されたゴルフ場の芝では何千匹という秋の虫が折り重なるように鳴き続けている。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
何万という虫の声が地鳴りのように湧き起こる草原や林だけになった。(略)虫だけが地表を被いつくしていた。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
川の音をかき消すほど、虫は大合唱だ。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
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