丼ものの味、おいしさを伝える表現・描写
びっしり敷き詰められたいくらの下敷きになって米粒が行方不明といういくら丼
萩野アンナ / 食べる女 amazon
かき揚げ丼はサクサクの衣が口の中でシャクシャクと崩れる。油を吸った小麦粉が香ばしく、甘辛醤油の染み込んだまだらのご飯は甘く、ところどころで小エビがムチムチと歯と歯の間につぶれ、小柱はキシキシと歯に軋む
東海林さだお / 駅弁の丸かじり amazon
うまいカツ丼の条件は、揚げたカツとご飯がどの程度しょうゆ味を染み込ませているか、卵とネギだけで、どこまでカツの表面と周囲を覆っているか、単調な醤油味がどこまで深いかだ
吉本隆明 / 食べものの話 amazon
(鉄火丼)マグロは醤油に漬け込んであったらしい。切り身の表面は暗色の脂の輪が広がっている。電灯の光を受けニスのように艶やかだ。頭の中に幻の磯の香りが吹き抜ける。
萩野アンナ / 食べる女 amazon
(牛丼)甘辛の煮汁のたっぷりかかったゴハン、適度に脂を残した薄切りの牛肉、ゴハンと牛肉のはざまで、独自の戦いを進めている玉ネギ。三者相まってゆるぎない味をかもしだしている。
東海林 さだお「タコの丸かじり (文春文庫)」に収録 amazon
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