日本語表現インフォ > 感情表現 > 嫌い > 疲れる・疲労感
日本語表現インフォ > 暮らしの表現 > 健康・体調・病気 > 疲れる・疲労感
疲れる・疲労感の表現・描写・類語
倦怠の色が全身を薄雲のようにつつむ
光瀬 龍 / 百億の昼と千億の夜 amazon
疲れが、じくじく水を吸うよう海綿のように僕の内部でふくらむ
大江 健三郎 / 芽むしり仔撃ち amazon
ぬれた綿のように重くぐったりした躰
長野 まゆみ / 銀木犀 amazon
身体が濡れ雑巾のようにクタクタ
高橋 三千綱 / 涙 amazon
頭の中がからっぽになるまで体を酷使し、汗をしぼり出す
飯田 栄彦 / 昔、そこに森があった amazon
硬直した木ぎれのようなからだを、木ぎれを投げるようにしてフトンの上に放りだす
小島 信夫 / アメリカン・スクール amazon
洪水のように疲れが躰(からだ)の中へ流れこむ
大江 健三郎 / 芽むしり仔撃ち amazon
疲れが濡れて重い外套(がいとう)のように躰を包む
大江 健三郎 / 死者の奢り amazon
脚が棒のようになるという言葉が、まったく実感のある形容だということもわかりました。
阿川 弘之 / 雲の墓標 amazon
体の芯がなにか媾後のようにぐったり疲れて
木山 捷平 / 大陸の細道 amazon
何か懸案の大仕事をなし遂げた時のような快い疲労
石坂 洋次郎 / 若い人 amazon
自分の体が、キルク(=コルク)が水に浮いているようで
岩田 豊雄 / 沙羅乙女「獅子文六作品集〈第4巻〉沙羅乙女・信子 (1958年)」に収録 amazon
煮られたあとのようにくたくたな気持で
岡本 かの子 / 落城後の女「岡本かの子全集 (第3巻)」に収録 amazon
干された雑巾のようにくたびれる
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り amazon
疲労は徐々に沈殿する
あさの あつこ「ガールズ・ブルー (文春文庫)」に収録 amazon
天地を創造した神さまにも匹敵するくらいのエネルギーを使いました。
綿矢 りさ / 自然に、とてもスムーズに「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 amazon
頭の芯 が乾燥 びたような、一種名状の出来ない疲労を覚える
夢野久作 / ドグラ・マグラ 青空文庫
胸や腹がひどく疲れて今にもからだが二つに折れさうに思はれました。
宮沢賢治 / ひかりの素足 青空文庫
雑巾切れのように、クタクタになって帰ってくる
小林多喜二 / 蟹工船 青空文庫
何も云えない程ぐッしゃりつぶされてしまっていた。
小林多喜二 / 蟹工船 青空文庫
三日間森の中をさまよい歩いた子供のようにぐったりと疲れていた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
すべての事に飽き足 った人のように、また二十五年にわたる長い苦しい戦いに始めて勝って兜 を脱いだ人のように、心にも肉にも快い疲労を覚えて、いわばその疲れを夢のように味わいながら、なよなよとソファに身を寄せて灯火を見つめていた。
有島武郎 / 或る女(前編) 青空文庫
十日の余も、夜昼 の見さかいもなく、帯も解かずに看護の手を尽くした葉子は、どうかするとふらふらとなって、頭だけが五体から離れてどこともなく漂って行くかとも思うような不思議な錯覚を感じながら、それでも緊張しきった心持ちになっていた。すべての音響、すべての色彩が極度に誇張されてその感覚に触れて来た。
有島武郎 / 或る女(後編) 青空文庫
最後の苧 がらのように性の脱けたものにするまで疲れさせ
岡本かの子 / 巴里祭 青空文庫
グンニャリして、ろくすっぽ口数もきかない。
吉川英治 / 醤油仏 青空文庫
画集の重たいのを取り出すのさえ常に増して力が要るな!
梶井基次郎 / 檸檬 青空文庫
道端でもかまわないすぐ横になりたいような疲労が来る。
梶井基次郎 / 城のある町にて 青空文庫
なんとも言えない虚無的な疲れ
梶井基次郎 / 冬の蠅 青空文庫
梶井基次郎 / 泥濘 青空文庫
話をするには疲れすぎている
村上春樹 / ファミリー・アフェア「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
びっくりしたり胸打たれたりしてほしかった。 できないほど、疲れている。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
夜じゅう遊んで、淋しいなんて思えないくらい疲れてベッドに倒れ込んでさ
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
和子は芯から疲れきっていた。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
肩や足腰に、重い疲れが 溜まっていた。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
一時間半ほど歩いただけだったが、電車の移動もあり、心地良くくたびれていた。
平野啓一郎「ある男」に収録 amazon
(電話相手が疲れている)時差はどれくらい? とか調子はどう? とか聞いても答えが全くない。ただ、 「うん、とにかく帰るわ。」 と言うだけだった。私は時報や天気予報と話しているような気がしてしまって
吉本ばなな / うたかた「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
ぽつりぽつりと言葉は交わしたが、なんだか、二人とも体中の中身をごっそりと抜かれてしまったみたいに、疲れていた。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
最初の二週間はどうしていいか分からないことばかりで、くたくたに疲れた。重労働はしていないはずなのに、筋肉の芯が凝り固まって身体が重かった。
小川洋子「博士の愛した数式 (新潮文庫)」に収録 amazon
わたしもやはり疲れていたのだ。水を飲んだり、靴をはいたり、息をしたりするささやかな動作の一つ一つが、妙にぎこちなく重苦しかった。
小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
疲れすぎていて、文句をいう元気すらなかった
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
いいくらいの 疲労 と満腹とで私は 珍しくゆったりした気分になっていた。
志賀 直哉 / 濠端の住まい「城の崎にて・小僧の神様 (角川文庫)」に収録 amazon
淡い旅疲れで、彼は気分も頭もいい位にぼやけていた。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
心身の疲労から眼を 開いていられなかった。節々妙に力が抜け、身動きも出来ぬ心持だった。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
帰りの電車の汗ばんだ疲労
阿刀田 高 / 蒼空「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
非常にくたびれているような気がする。体の 芯 まで重いのである。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
アパートに帰ると部屋は真暗だった。上り口に腰をかけると急に疲労がこみあげてきた。彼女はしばらくの間、靴もぬがず、膝を両手でかかえてじっとしていた。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
倒れるくらい疲れ果てていました。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
恐ろしいほどの疲労を伴いました。ラバウルに着陸した時には、一瞬気が遠くなりかけました。こんな経験は初めてです。全身の骨ががたがたと外れていくようで、飛行機から降りるのもやっとでした。兵舎に向かう地面がふわふわと揺れているような感触だったのを覚えています。出来るならそのまま地面に倒れてしまいたいと思いました。
百田尚樹「永遠の0」に収録 amazon
脚は十日間ほど取りはずさずつけている 巻脚絆 の中で感覚を失っていた。そして坂道を一歩ふみ出すためには多大の血液を失わなければならないように思われた。
野間 宏 / 顔の中の赤い月「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
体力を消磨しつくし、中川二等兵は既に骨の太い自分の図体をもちはこぶエネルギーを失ってしまっていた。
野間 宏 / 顔の中の赤い月「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
あと 109 個の表現が登録されています
ログインして全部見る
ログインして全部見る
類似・関連の強い・参考になる表現 |
ストレスが快感になっていく(防御反応としての幸福感)体を横たえる人が倒れる・倒れ込む(疲労で)黙る・沈黙身動きできない・不自由・自由がきかないぼんやり・朦朧・ボーっとする(だるい気分)気がゆるむだるい・気分が重い眠たい・眠気 |
感情表現 大カテゴリ