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見下ろした風景の表現・描写・類語
踊り場の硝子に顔を近づけ見下ろすと、車の屋根が灰色の光を照り返しながらゆっくりと流れていくのが見えた
高樹のぶ子 / その細き道(追い風) amazon
遥か真下に糸のような細さに見える渓流
中島 敦 / 中島敦 amazon
二十五階からは、すべての建物を眼下に置くほどでもなく、夜の繁華街が美しいはずもない。交差点を通過する車のヘッドライトや、ビルの電飾が光っているだけだった。隣接する建物のせいで、空は狭い天井にしか見えない。
伊坂 幸太郎 / グラスホッパー 角川文庫 amazon
すぐ真下は、スクランブル交差点だ。信号待ちをする人々は、群がる蟻のように見えた。
伊坂 幸太郎 / グラスホッパー amazon
ビルの五階にあった窓から見下すと、電車や自動車や通行人などを蟻のように数えることもできた。
福永 武彦 / 草の花 amazon
はるか向うの目の下に、虫のようにコースを歩いている人間がみえた。
丹羽 文雄 / 顔 (1963年) amazon
見下した往来には、無数の人があちこちと、虫のように蠢(うごめ)いていた。
池谷 信三郎 / 橋 amazon
見下ろせば地図のような地表が見える
滝口 悠生 / 死んでいない者 amazon
こんなに高いところから見下ろすと、この街は私たちのモノだって感じがするよね
綿矢 りさ / 勝手にふるえてろ amazon
ここはもはや下界ではない
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
この大平と云う所は庚申山の南側で天気のいい日に登って見ると赤松の間から城下が一目に見下 せる眺望佳絶の平地で
夏目漱石 / 吾輩は猫である 青空文庫
標高が上がって、耳がツンとした。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
眼下に広がる整然とした緑の波と、瓦の輝く神去村を眺めた。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
なだらかな丘陵地帯に広がるニュータウンを上から眺め渡すと、団地の建物や一戸建ての家屋は、丘の表面に貼りつけただけのように見える。
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 amazon
窓の外には冷やかな初秋の闇が広がっていた。地上には黄色い小さな街の灯がどこまでも連なっている。上から眺めていると、それはたしかに踏みつぶされるのを待っているように見えた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
見はらしとしては素晴しいものだったが、どれだけ眺めていても楽しい気分にはなれなかった。全てがよそよそしく、そしてどこかしら異教的だった。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
遙か遙か下界に、八月の熱気でぼーっと、水色がかった真珠色に霞んだ地平が見晴せた。
宮本百合子 / 伸子 青空文庫
丘の上から、裾野まで見渡せる大きな大きな富士山を眺める。
石井 好子「東京の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
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