猫の表現・描写・類語
猫が、宇宙を呪うような陰気な唸り声で鳴く
武田 泰淳 / 風媒花 amazon
喉をならし眼をつむり美女のように濡れた小鼻をふるわせて啼いている
大江 健三郎 / セヴンティーン「性的人間 (新潮文庫)」に収録 amazon
赤ちゃんねこはまるくなって眠っていました。わすれられたひとかたまりの毛糸のように……。
松谷 みよ子 / 黒ねこ四代「黒ねこ四代・火星のりんご ほか (松谷みよ子全集)」に収録 amazon
(猫は)まるで矢のような早さで、石榴の枝から枝へ
林 芙美子 / 女性神髄 (1949年) amazon
足で立つと、ちょうどペンギンのようながらになる白黒のぶち
松谷 みよ子 / 黒ねこ四代「黒ねこ四代・火星のりんご ほか (松谷みよ子全集)」に収録 amazon
毛虫のようにきたないから、ケムというくらいで
松谷 みよ子 / 黒ねこ四代「黒ねこ四代・火星のりんご ほか (松谷みよ子全集)」に収録 amazon
置物然として丸まっている。
本谷 有希子 / 異類婚姻譚 amazon
店員が猫を抱かせてくれた。上質のカシミヤのような手触わりで
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
夏目漱石 / 吾輩は猫である 青空文庫
シャム猫のフロがあがって来て、しきりに邪魔をする。本をひらけば、そのページの上へ乗る。それならというので別の地図をひろげると、わざわざやって来て地図の上へ寝そべる。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
寝床の上に丸くなって寝ている猫
梶井基次郎 / のんきな患者 青空文庫
私はゴロッと仰向きに寝転んで、猫を顔の上へあげて来る。二本の前足を掴んで来て、柔らかいその蹠 を、一つずつ私の眼蓋 にあてがう。快い猫の重量。温かいその蹠。私の疲れた眼球には、しみじみとした、この世のものでない休息が伝わって来る。
梶井基次郎 / 愛撫 青空文庫
まだ目が開いたばかりの子猫を触らせてもらった時のふわふわと柔らかい毛の感触。見た目は真っ白な雪の塊みたいなのに、膝に乗せると温かく、からだ全体を白くて柔らかい毛布で覆われているような映像が浮かんできて、とても満たされた気分になれました。
湊 かなえ / マイディアレスト「ポイズンドーター・ホーリーマザー (光文社文庫)」に収録 amazon
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