日本語表現インフォ > 感情表現 > 喜び > 喜びを心で感じる
喜びを心で感じるときの表現・描写・類語
切ない胸の中が、もうからりと晴れるよな心持
宇野 千代 / おはん amazon
大きな、厄介な仕事をなし遂げたあとのような不満のない心境
石坂 洋次郎 / 若い人 amazon
明日、奈世の誕生日に入籍しよう」 周りの景色が色づいて生まれ変わっていく。風に吹かれて、公園の木々がザアと立てる音さえ、心を波立たせる。ひからびていた絃を好きという気持ちが水でもどした乾燥わかめのようにみるみるうちにうるおいをとりもどして、心をすきまなく埋めていきました。
綿矢 りさ / 自然に、とてもスムーズに「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 amazon
身も心も消えうせて行くような荘厳な芽出度い気持
夢野久作 / あやかしの鼓
心臓は跳ねまくった。肋骨を折りかねない勢いだ。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
子供どうしのような楽しい心で
有島武郎 / 生まれいずる悩み
なんとも言えない幸福な感謝の心が、おさえてもおさえてもむらむらと胸の先にこみ上げて来た。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
心から幸福を感ぜずにはいられない。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
まるで向日葵のような笑顔を向けて、パタパタと私の元に駆けてきた。それだけで最近多忙で沈みがちだった私の心は、パッと明るくなった。笑顔って本当にスポットライトみたいだと思う。
金沢 優「もしも高校四年生があったら、英語を話せるようになるか」に収録 amazon
葉子の心臓は思わずはっと処女の血を盛 ったようにときめいた。
有島武郎 / 或る女(前編)
心に光や風が入ってくる
吉本 ばなな / キッチン「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
心のすみからすみまでを、溜飲 の下がるような小気味よさが小おどりしつつ走 せめぐった。
有島武郎 / 或る女(前編)
そわそわと小魔 のように葉子の心をめぐりおどっていたはなやかな喜び
有島武郎 / 或る女(前編)
有島武郎 / 或る女(前編)
会心ともいうべき笑み
松本 清張 / 真贋の森「松本清張ジャンル別作品集(3) 美術ミステリ (双葉文庫)」に収録 amazon
一九一八年の冬は、民衆の心の上では春であった。
宮本百合子 / 伸子
宮本百合子 / 伸子
なんだか心臓をくすぐられたみたいに楽しくなって
朝井 リョウ / 燃えるスカートのあの子「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
からん、からん、と笑いたいように、心が軽くなった。
吉川英治 / 無宿人国記
心はほーっと明るむ
梶井基次郎 / 冬の日
春の夜のような心のときめきを感じている
梶井基次郎 / のんきな患者
娘のように心がはずんで来る。
林芙美子 / 新版 放浪記
あまりにも愛想がよすぎて社交だけという印象さえ与える、そのくらいきちんと心のある笑顔だった。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
(幸福とは)道端にはしきりにそこいら中の人を呼びとめて「幸福とは何だと思いますか」と必死にたずねている人達がいた。《…略…》しかしそのおかげで、急ぐ私の心には一瞬、幸福を想う残像がすーっと桃色の尾をひいた。幸福をうたういくつかの名曲のメロディーも、次々と心に流れたような気がした。 しかし、と私は思った。 決して届かないふうなところに、もっと強く金色に光るイメージがあって、みんなが本当に欲しいのはそれなような気がする。希望とか、光とかを全部集めたよりももっと強烈なもの。 それは、駅前で幸福についてたずねているとどんどん逃げていってしまい、お酒を飲みすぎるとぐんと近づいてきて、あたかも手に取れそうに思えるもの。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
すべて忘れて尊敬してしまうような才能、それは彼女の笑顔だった。 営業用の笑顔のバリエーションを百も持っていた彼女がふと、何の目的も意図もなく無心に笑った時、その笑顔は欠点のすべてを帳消しにするくらい、人の胸を打った。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
私は幸せだった。 ハイになっていたわけではなかった。ハイ、というのは必ずつけがまわってくる片手落ちの状態だ。ある夜、取り残していた部分が突然押し寄せてきたりする。 私の状態はむしろ、「安心」に近かった。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
彼女は、はじめて笑った。鼻の頭にすこししわを寄せて。並びのいい白い歯が見えた。人の心を 惹きつける、いじらしい笑顔だった。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
早くも解放の予感に心が緩みかける。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
菜穂子から誘われて、実のところわたしは飛びつきたくなるほどの心持ちになった。
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
全身の毛穴が開いたような言い知れぬ心地良さに 痺れてもいた。
又吉直樹「劇場(新潮文庫)」に収録 amazon
心はいっぱいにふくらんだ帆のように落ち着かず、高い所へ駆けてゆけそうな感じを取り戻す。
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
ほこりまみれの自分の心まで、ざばざば洗ってくれるようだった。
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
心の弾む日々を送っていた。
阿刀田 高 / 裏側「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
心は奇妙な喜びにふくれ上る。
野間 宏 / 暗い絵「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
喜び の表現の一覧
感情表現 大カテゴリ