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文字・活字の表現・描写・類語
老眼鏡でなければ、足をこわばらせた虫のようにぼけてしまう細かい字
大庭 みな子 / がらくた博物館 amazon
天道虫のように丸々した頭も尻尾もない字
田辺 聖子 / 休暇は終った amazon
字は小さく、硬く角張って、どことなく不自然に見えた。貝殻を集めて、砂浜に書かれた字を、上空から眺めているみたいな感じがあった。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
(文字の下に引かれた下線)おそろしく雄弁なアンダーラインだ。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
字配りは歪んでいるが、読んで読めないことはない字が、虫が這ったように並んでいる。
上林 暁 / 聖ヨハネ病院にて amazon
髪の毛がちらばったような、果敢(はか)ない、細い、鼻糞のような文字
谷崎 潤一郎 / 雪後庵夜話 amazon
几帳面で切れ目のない文字の羅列が、モザイク模様のように見えてきれいだった。
小川 洋子 / シュガータイム amazon
虫の通った痕にも見える、自信のない字だった。
伊坂 幸太郎 / ラッシュライフ amazon
丁寧でまるみのある読みやすい字
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
丸い洋文字、四角い漢字
夢野久作 / ドグラ・マグラ 青空文庫
時代遅れの女の子の丸文字
綿矢 りさ / 亜美ちゃんは美人「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
漢学者らしい風格の、上手 な字で唐紙牋 に書かれた文句
有島武郎 / 或る女(前編) 青空文庫
人柄に不似合いな下手 な字体
有島武郎 / 或る女(前編) 青空文庫
宛名 の文字を見ると、どうも男が書いたような、しっかりした大きな字だった。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
彼が書く数字の形が好きだった。4は丸みを帯びすぎてリボンの結び目のようだし、5は前のめりになって今にも躓きそうで、どれも整っているとは言い難かったが、どことなく味があった。
小川洋子「博士の愛した数式 (新潮文庫)」に収録 amazon
博士のいつもの筆跡だった。全体的に丸みを帯び、所々鉛筆がかすれていながら、雑な雰囲気はなく、むしろ記号の形や0の合わせ目には丁寧さが感じられる。用紙の面積に比べ、数式は小さめで、真ん中よりやや上に、慎ましやかに記されている。
小川洋子「博士の愛した数式 (新潮文庫)」に収録 amazon
右上がりのとがった文字だった。 サトウの字は昆虫のようだと、わたしはいつも思う。指先にのせると、足先に密集している小さな棘や、胸の硬い甲羅や、神経質に動く触角が皮膚をチクチク刺して気持ち悪い、そんな字だ。
小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
象形的で、濃密で、硬くて、非妥協的な字だ。エジプトのピラミッドでときどき発見される昔の小さな甲虫を想像させる。今にもぞろぞろと動きだして、そのまま歴史の闇の中にあと戻りしてしまいそうだ。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
墨跡もかすれひどく崩れた書体だが、眺めているうちに読むことができた。
阿刀田 高 / サン・ジェルマン伯爵考「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
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