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小さな声（細い・弱い・静か）の表現・描写・類語

小声で言う

低く抑えて声

細い声がまるで遠い遠いところから聞こえてくるような気がする

聞こえるか聞こえないくらいの小声で言い足す

落合恵子 / センチメンタル・シティ　amazon

雨音に負けてしまいそうなぐらい小さな声

周りのざわめきに埋もれてしまうような、ひそやかな話し声

弱々しくてほとんど聞き取れない

口元からちょぼんとピンクの鼻へ抜けるような小さな声

中島みゆき / 泣かないで・女歌(おんなうた)　amazon

歯の間をようやく洩れる声が悲しい響きを伝える

長塚節 / 土　amazon

声が水を張ったように静か

声は前よりいくらか小さくなっていた。背後にいる誰かが手を伸ばしてボリュームをしぼったみたいに。

村上春樹 / 1Q84 BOOK 2　amazon

実際にその音が聞こえたのかどうかは定かではない。体の中で共鳴しただけなのかもしれない。だがその音がはっきりとわかった。

聞こうとする人の耳にしか届かない

絹糸のように細く澄んだ声

田宮虎彦 / 絵本 (1951年)　amazon関連カテ心地いい声・澄んだ声

糸のような細い声

舟橋聖一 / 顔師　amazon

ゆるやかに流れる川がそっと、親指ほどの波を立てるような声

伊坂幸太郎 / オーデュボンの祈り　amazon

彼は深呼吸するようにゆるやかに息を吐きながら、かすれた声で喋る。その深い息の底に吸い込まれてしまうのではないかと心配になるくらい、はかなげな声だ。

小川洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録　amazon関連カテ暗い、元気のない声

声は押し殺されて、聞き取れないほど低い。

綿矢りさ / かわいそうだね？「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録　amazon

鈴のように涼しい小さい声

有島武郎 / 或る女（前編）　青空文庫関連カテ女の声

幾分平生と違う圧えつけた音声

宮本百合子 / 伸子　青空文庫

彼の体格に比べると、どこやら弱い笑声を立てた。

宮本百合子 / 伸子　青空文庫関連カテ笑い声

「何も、決定的な事じゃあるまいし……」と小初は云ったが語尾は他人のように声が遠のいて行った。

岡本かの子 / 渾沌未分　青空文庫

声が小さかったので聞きとれなかった。

林芙美子 / 新版　放浪記　青空文庫

「そうかしら」と女は僕の頭にやわらかな楔を打ちこむように静かな口調で言った。

村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録　amazon

静かすぎるほどの声で

沼田まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録　amazon

興奮を抑えるように静かに言った。

翔田寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録　amazon関連カテ興奮した口調

彼は、高木を話に加わらせないような小声で、彼女に説明するように言った。

平野啓一郎「ある男」に収録　amazon関連カテ内緒話・密談

小鳥みたいな小さな声でそう言った。

よしもとばなな / 姉さんと僕「まぼろしハワイ」に収録　amazon

（かすかな口笛）口笛を聞き取っている大人はおそらく一人もいないだろうと思われた。ただ小母さんが唇をすぼめているのを見て、口笛を吹いているのかもしれないと推察するに過ぎなかった。

小川洋子 / 口笛の上手な白雪姫「口笛の上手な白雪姫」に収録　amazon関連カテ囁く・ささやき

あたりを憚るような、かすかな声

阿刀田高 / 甲虫の遁走曲（フーガ）「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録　amazon

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