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霰はあとからあとへ黒い屋根瓦を打ってはころころ転がった。トタン屋根を撲 つ音。やつでの葉を弾く音。枯草に消える音。やがてサアーというそれが世間に降っている音がきこえ出す
梶井基次郎 / 冬の日 ページ位置:66% 作品を確認(青空文庫)
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雨の音
あられ・ひょう・氷
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前後の文章を含んだ引用
......さに染められているのだということを露骨にして来るのだった。枇杷 が花をつけ、遠くの日溜りからは橙 の実が目を射った。そして初冬の時雨 はもう霰 となって軒をはしった。 霰はあとからあとへ黒い屋根瓦を打ってはころころ転がった。トタン屋根を撲 つ音。やつでの葉を弾く音。枯草に消える音。やがてサアーというそれが世間に降っている音がきこえ出す。と、白い冬の面紗 を破って近くの邸からは鶴の啼き声が起こった。堯の心もそんなときにはなにか新鮮な喜びが感じられるのだった。彼は窓際に倚 って風狂というものが存在し......
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あられ・ひょう・氷の表現・描写・類語(雪・霜・あられのカテゴリ)の一覧 ランダム5
川の上におちるのや、庭のおち葉をたたきながらはねかえる霰は、まるで純白の玉を飛ばしたようであった。
室生犀星 / 上田秋成「性に眼覚める頃」に収録 amazon
木桶の中の水に氷が張り、柄杓(ひしゃく)を持ち上げると月を突き刺したように薄い氷まで持ち上がってくる
阿久 悠 / 瀬戸内少年野球団〈上〉 amazon
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よく聞こえなかった。さっきの大音量のせいで耳の奥に栓が詰まっているみたいだ。《…略…》言っていることがよくわからない。ゆるせなかった、という言葉がぷかぷか浮いている感じがした。
宮下 奈都「羊と鋼の森 (文春文庫)」に収録 amazon
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真っ白な夕立
吉川英治 / 銀河まつり
雑嚢 も濡れて重さを増し、固くしまった 釣 紐 が、 襦袢 に粘着して、食い込むような重さを肩に加えて来た。
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
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じさまもばさまも餓鬼(女の子)も野郎っ子(男の子)も狩り出され、降りしきる雪の中で墨絵のように動きまわっている。
森 敦 / 月山「月山・鳥海山 (文春文庫 も 2-1)」に収録 amazon
積もっている雪の肌が軽石のようにざらつく
石森 延男 / コタンの口笛 第2部 amazon
積もるような降り方ではないし、コートの肩に触れるとすぐに溶けてしまう、都会の雪だ。
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 amazon
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