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心臓が一足毎に無気味にピンピンるようにはね上った。
小林多喜二 / 蟹工船 ページ位置:54% 作品を確認(青空文庫)
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心臓の音・鼓動
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......られて、甲板へ押し出された。脚気のものは階段の段々に足先きがつまずいた。手すりにつかまりながら、身体を斜めにして、自分の足を自分の手で持ち上げて、階段を上がった。心臓が一足毎に無気味にピンピンるようにはね上った。  監督も、雑夫長も病人には、継子ままこにでも対するようにジリジリと陰険だった。「肉詰」をしていると追い立てて、甲板で「爪たたき」をさせられる。それを一寸ちょっとしていると「......
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観音開きの戸のようにメスが入った皮膚を開き
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