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まんまと人の原稿をすり替えた男。この不快さは一生忘れないぞと思う。私にだって憎悪の顔がある。何時も笑っているのではありません。笑顔で窒息しそうになる気持ちを幸福な人間は知るまい。私は、そんな人間の前で笑っていると、胸の中では呼吸のとまりそうな窒息感におそわれる。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:89% 作品を確認(青空文庫)
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憎悪・憎しみ
愛想笑い・作り笑顔
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前後の文章を含んだ引用
......もしめった風が吹いている。 ふっと、詩を書きたくなる一瞬がある。歩きながら眼を細める。何処からも相手にされない才能、あの編輯者のことを考えるとぞおっとして来る。まんまと人の原稿をすり替えた男。この不快さは一生忘れないぞと思う。私にだって憎悪の顔がある。何時も笑っているのではありません。笑顔で窒息しそうになる気持ちを幸福な人間は知るまい。私は、そんな人間の前で笑っていると、胸の中では呼吸のとまりそうな窒息感におそわれる。 一つの不運がそうさせるのだ。 残酷な人の心。チエホフの、アルビオンの娘みたいなものだ。 寿司屋では茶柱が二本も立ったので、眼をつぶってその辻占 をぐっと呑みこん......
単語の意味
笑顔(えがお)
胸(むね)
笑顔・・・笑っている顔。笑みを含んだ顔。にこにこ顔。
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笑うには笑った。しかしその笑い声はすぐしずまってしまった。
有島武郎 / 或る女
顔に偽クリスチャンのような「優しい」媚笑 を湛 え
太宰治 / 人間失格
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「胸に嫌悪感を覚える」の表現・描写・類語(表情・顔に表れた気持ちのカテゴリ)の一覧 ランダム5
淳が機嫌よくしている時は悠木の心は満たされた。だが、ひとたび淳が反抗の気配でも漂わそうものなら、胸に溢れ返る愛情は一瞬にして底知れぬ憎悪へと変化し、どこまでも冷淡に淳に当たった。
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
びっくりしたり胸打たれたりしてほしかった。 できないほど、疲れている。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
制しきれない嫉妬 が胸に噪 いでいる。
吉川英治 / 八寒道中
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顔の上に悲しげなものが走り去る
野間 宏 / 顔の中の赤い月「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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(店員は)世慣れた笑みを浮かべている。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
美しくひそめられた深刻な眉は、少女の笑顔にぱっと変わった。雲間から光が射すように、彼女は私に微笑みかけた。
よしもとばなな / 波 ──あとがきとして「まぼろしハワイ」に収録 amazon
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