大きな通りを外れて街燈の疎 らな路へ出る。月光は初めてその深祕さで雪の積った風景を照していた。
梶井基次郎 / 泥濘 ページ位置:92% 作品を確認(青空文庫)
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月の光・月明かり
路地・小道
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前後の文章を含んだ引用
......「月の影だな」と自分は思った。見上げると十六日十七日と思える月が真上を少し外れたところにかかっていた。自分は何ということなしにその影だけが親しいものに思えた。 大きな通りを外れて街燈の疎 らな路へ出る。月光は初めてその深祕さで雪の積った風景を照していた。美しかった。自分は自分の気持がかなりまとまっていたのを知り、それ以上まとまってゆくのを感じた。自分の影は左側から右側に移しただけでやはり自分の前にあった。そして......
単語の意味
月光(げっこう)
風景(ふうけい)
月光・・・月の光。
風景・・・自然の景色。目の前に広がる眺め。その場の情景。
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路地・小道の表現・描写・類語(道・道路のカテゴリ)の一覧 ランダム5
闇市 跡のような暗い路地
又吉直樹「劇場(新潮文庫)」に収録 amazon
高度成長期になってかつて空き地であった場所に家が新しく建ちならぶようになってからは、それに押されるような格好で道幅もぐっと狭くなり
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
延徳街道と穂波のほうから戸狩へはいる白い道すじ
吉川英治 / 銀河まつり
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(結露)窓ガラスが結露で埋まると、それだけで、外の世界すべてが覆い隠される。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
空の宮殿のように巨大な入道雲
遠藤 周作 / 沈黙 amazon
眼下には、輝く絨毯みたいな雲がいちめんに広がっている。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
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暗い家並みに挟まれて細い路地が続いている
阿刀田 高 / 縄 ──編集者への手紙──「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
道路が紺のリボンのように一直線にのびる
石森 延男 / コタンの口笛 第2部 amazon
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