まるで、真空のような静かさだ。
吉川英治 / 雲霧閻魔帳 ページ位置:95% 作品を確認(青空文庫)
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静けさ・静寂
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......は、とたんに、血の気を失っていた。 法名と共に、書いてある月日。そのわきには、俗名高梨外記。 鉦 も鳴らぬ……。誦経の声もいつまでしない。 どどどと、雪の音だ。 まるで、真空のような静かさだ。女は、ふっと縫い物に無心な心を寒くした。 針の先が、妙にふるえる。――自分のふるえではないのに――と、ふと、眼の隅から袂の後ろを恐る恐るのぞくと、行者心蓮の足は......
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静けさ・静寂の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
この緑の中、静かな海辺、青空。音がしない。かすかなつぶやきのような自然の声があんまり多すぎて無音だ。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
空気の音がジーンと地虫のように聞こえる静寂
藤本 義一 / やさぐれ刑事 amazon
一時の騒ぎが大嵐の跡のように静まり
正宗 白鳥 / 何処へ「何処へ・入江のほとり (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
静寂が泉のように胸の中に溢れて来る
福永 武彦 / 草の花 amazon
肉を刻むような響きのない沈黙。
石坂 洋次郎 / 若い人 amazon
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木偶(でく)のように黙念と聴きいる
真継 伸彦 / 鮫 amazon
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