雨音をきいてつくねんとしている。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:97% 作品を確認(青空文庫)
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ぼんやり・朦朧・ボーっとする
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前後の文章を含んだ引用
......ど、私は雨なので断って早く家に帰る。沛然 とした雨が終日つづく。この雨があがれば、いよいよ冬の季節にはいるのであろう。足袋を洗い、火鉢にかざしてあぶる。義父も母も雨音をきいてつくねんとしている。
左右いずれとも決しがたき宿命 悲劇は只の笑い話なり 御返事を待つまでもなく 只今は響々の雨 雨量は桝 ではかりがたく ただ手をつかねてなりゆきを見るのみ。 犠牲は払っているわ
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美しい朦朧の意識が紅靄 のように彼を包んだ。
岡本かの子 / 金魚撩乱
(ボーっと歩く)手や足や胴体がそれぞれ勝手に歩行の真似事をしてはいるが、身体の主は不在だとでもいうような頼りなさだ。《…略…》空っぽだ。歩いてくるもののなかに何も入っていない。《…略…》普段の陣治を突き動かす情動のすべてが、すっぽり抜け落ちてしまっていた。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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いきが苦しくてまるでえらえらする毒をのんでゐるやうでした。
宮沢賢治 / ひかりの素足
飢えていては何を愛する気にもなれない。
林芙美子 / 新版 放浪記
思考の滑車がぐるぐる回り、次から次へとさまざまな考えが現れる。現れては、消える。どうする、どうする、と自分の内なる誰かが囁いてくる。
伊坂 幸太郎 / マリアビートル amazon
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