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台風が去ったあとの川には、畳や 窓枠 などと一緒に、額に納まったままの油絵や木製の置き物といった思いもかけない漂流物が流れてくる。付近の子供たちは、手に手に長い 竿 や網を持って河畔に集まり、めぼしい品を引きあげて晴れた空に乾かすのである。それが台風のあとの楽しみでもあった。そしてこんな日は、 鮒 や鯉の群れが、日がな一日川面に浮きあがって疲れた体をのんびり 癒していた。
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 ページ位置:17% 作品を確認(amazon)
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嵐のあと
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前後の文章を含んだ引用
......ていた。 暁光が川筋から湿気をあぶり出している。きれぎれの雲が飛んでいく。鋸や金槌を使う音が河畔のあちこちで響き、それに混じって子供たちの歓声も聞こえてきた。 台風が去ったあとの川には、畳や窓枠などと一緒に、額に納まったままの油絵や木製の置き物といった思いもかけない漂流物が流れてくる。付近の子供たちは、手に手に長い竿や網を持って河畔に集まり、めぼしい品を引きあげて晴れた空に乾かすのである。それが台風のあとの楽しみでもあった。そしてこんな日は、鮒や鯉の群れが、日がな一日川面に浮きあがって疲れた体をのんびり癒していた。「もう起きてもええ?」 信雄は何度も母に訊いた。「何言うてんねん。きょう一日は寝てなはれ。すぐ熱出す弱虫のくせに」 子供たちの声が騒がしくなった。口々に何かをわ......
単語の意味
日がな一日(ひがないちにち)
体(からだ)
晴れ(はれ)
鯉(こい)
鮒(ふな)
日がな一日・・・朝から晩まで一日中。終日ずっと飽きることなく同じ事を続けるさま。
・・・頭・胴・手足など、肉体全体をまとめていう言葉。頭からつま先までの肉体の全部。身体。体躯。五体。健康。体力。
晴れ・・・1.天気がいいこと。雨や霧などが伴わない天気。空に雲が少ない、もしくはまったく無い状態。
2.多くの人から注目されて、光栄に思うこと。待ちに待った、めったにない機会であること。晴れがましいこと。正式なこと。公式なこと。
3.疑いが解けて、自由になること。「晴れて自由の身になる」
・・・コイ科の淡水魚。大形の鱗(うろこ)で覆われ、口には二対のヒゲがある。観賞用に改良した錦鯉は池などで飼われる。真鯉(まごい)は食用体の側面におよそ36枚の鱗が一列に並んでおり六六魚(りくりくぎょ・ろくろくぎょ)とも呼ぶ。
・・・コイ科フナ属、形は鯉(こい)に似た小形の淡水魚。鯉と違い口ひげはない。背中は薄黒く、腹は暗い白色。観賞魚の金魚も鮒(ふな)の変種。
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