瘦 せて、どことなく暗くなっていた私は、妹と住んでだんだん元気を回復していった。あの頃妹は、まるで心地よい 羽根布団 や、熱のある日のアイスノン、寒い日のシチューみたいに思えた。私は知らず知らずのうちに、まいっていたのだろう。
吉本 ばなな / キムチの夢「とかげ (新潮文庫)」に収録 ページ位置:31% 作品を確認(amazon)
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心が和む・癒される・優しい気持ちになる
心理的に追い詰める(られる)
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前後の文章を含んだ引用
......らいで2人がだめになるならなればいい、という試す気持ちが強かった。それにそんなふうに不便なかたちになっても、私と彼の間にほのかに香る未来の空気は消えなかった。 瘦せて、どことなく暗くなっていた私は、妹と住んでだんだん元気を回復していった。あの頃妹は、まるで心地よい羽根布団や、熱のある日のアイスノン、寒い日のシチューみたいに思えた。私は知らず知らずのうちに、まいっていたのだろう。 朝起きると、妹が台所にいる。お湯を沸かしている。そして私を叱ったり、おふろを洗わせたりする。私はおかしを2人分買って帰ったり、今日あったことを話すことができる......
単語の意味
何処とも無く(どこともなく)
何処とも無く・・・はっきりとした場所は言えないが、なんとなく。どことなく。
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心が和む・癒される・優しい気持ちになるの表現・描写・類語(安心するのカテゴリ)の一覧 ランダム5
胸にはおかしく温かいものが矢のように流れてくる。
林芙美子 / 新版 放浪記
胸の中に、あたたかい灯りがともったような気がした。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
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心理的に追い詰める(られる)の表現・描写・類語(心が乱れるのカテゴリ)の一覧 ランダム5
その深層心理の詰め将棋の棋士役がボクたちである。
水道橋博士「藝人春秋 (文春文庫)」に収録 amazon
働くと云う事を辛いと思った事は一度もないけれど、今日こそ安息がほしいと思う。だが今はみんなお伽話 のようなことだ。
林芙美子 / 新版 放浪記
弾力を失っている新吉の心
岡本かの子 / 巴里祭
山猫のように暗い穴の奥の方に次第に追いつめられ
野間宏 / 崩解感覚「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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「心」の言葉を含む安心の表現(心が乱れるのカテゴリ)の一覧 ランダム5
絃の体温に触れると心が落ちるところまでちゃんと落ちて窪みにはまって、ぐったりするほど安心する。危険なほどに。
綿矢 りさ「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 amazon
心地よさそうに寝息を立てている。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
有島武郎 / 或る女
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「心が乱れる」カテゴリからランダム5
心はきっと野獣のようにさらにすさんでいた。
有島武郎 / 或る女
「安心する」カテゴリからランダム5
センチメンタルであった彼が、いつか生存適応者らしく足許の確かさを持ち始めた
宮本百合子 / 伸子
胸にはおかしく温かいものが矢のように流れてくる。
林芙美子 / 新版 放浪記
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