空にはうすい雲がすっかりかかり、太陽は白い鏡のようになって、雲と反対に馳 せました。
宮沢賢治 / 風の又三郎 ページ位置:39% 作品を確認(青空文庫)
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曇り空・曇天
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......外さ出はるなよ。迷ってしまうづどあぶないがらな。午 まになったらまた来るがら。」「うん。土手の中にいるがら。」 そして一郎のにいさんは行ってしまいました。 空にはうすい雲がすっかりかかり、太陽は白い鏡のようになって、雲と反対に馳 せました。風が出て来てまだ刈っていない草は一面に波を立てます。一郎はさきにたって小さなみちをまっすぐに行くと、まもなくどてになりました。その土手の一とこちぎれたところに二......
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