TOP > 感覚表現 > 形状 > 曲がる・しなる・湾曲する
高い気流のなかで小さい葉と共に揺れ青い枝と共に撓 んでいる
梶井基次郎 / ある心の風景 ページ位置:79% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
草木のざわめき
曲がる・しなる・湾曲する
枝
風を受ける
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......。 川のこちら岸には高い欅 の樹が葉を茂らせている。喬 は風に戦 いでいるその高い梢 に心は惹 かれた。ややしばらく凝視 っているうちに、彼の心の裡のなにかがその梢に棲 り、高い気流のなかで小さい葉と共に揺れ青い枝と共に撓 んでいるのが感じられた。 「ああこの気持」と喬は思った。「視 ること、それはもうなにかなのだ。自分の魂の一部分あるいは全部がそれに乗り移ることなのだ」 喬はそんなことを思っ......
単語の意味
撓む(たわむ)
撓る・撓う(しなる・しなう)
撓む・・・まっすぐのものが力を加えられて、そり曲がった状態になる。
撓る・撓う・・・1.弾力があるため、折れずに、そり曲がった状態になる。撓む(たわむ)。
2.頼りなさそうにナヨナヨする。自らを支える力もなさそうに弱々しくする。
2.頼りなさそうにナヨナヨする。自らを支える力もなさそうに弱々しくする。
ここに意味を表示
草木のざわめきの表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
樹々の葉が砂のように乾いた音をたてて鳴る
遠藤 周作 / 沈黙 amazon
その葉がチラチラ光ってゆすれ互いにぶっつかり合って微妙な音をたてるのでした。
宮沢賢治 / ひかりの素足
このカテゴリを全部見る
曲がる・しなる・湾曲するの表現・描写・類語(形状のカテゴリ)の一覧 ランダム5
このカテゴリを全部見る
枝の表現・描写・類語(植物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(サルスベリの枝)曲がりくねった百の手を天に差し出す
福永 武彦 / 草の花 amazon
ペンで描いたような裸の梢
田村 俊子 / 木乃伊の口紅 amazon
折れ曲がった細い梢が老人の指のよう
長野 まゆみ / 銀木犀 amazon
枝が激しく揺れながら、箒(ほうき)のように水面を撫でては起き上がろうとする
伊藤 整 / 青春 (1960年) amazon
高い欅(けやき)が半ば落葉して、細い網のような枝を空にすかしている
国木田 独歩 / 武蔵野 amazon
このカテゴリを全部見る
風を受けるの表現・描写・類語(風のカテゴリ)の一覧 ランダム5
誰かが教室のドアを開けた。冷たい空気が、愛子の頰を叩く。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「音の響き」カテゴリからランダム5
「植物」カテゴリからランダム5
冷たい楓 の肌を見ていると、ひぜんのようについている蘚 の模様が美しく見えた。
梶井基次郎 / 城のある町にて
木の葉がしゃらしゃら擦れる音。
宮下 奈都「羊と鋼の森 (文春文庫)」に収録 amazon
芒(すすき)が馬の鬣(たてがみ)のように丘の頂上まで匍(は)い上る
大岡 昇平 / 野火 amazon
「形状」カテゴリからランダム5
「風」カテゴリからランダム5
吊るされたいくつもの干しイカが潮風になぶられている。
吉田修一「悪人」に収録 amazon
思わず外套の襟を立てて肩をすくめるような気難かしい風が荒々しく市街を吹きまくった。
宮本百合子 / 伸子
「状態・状況」カテゴリからランダム5
時が来ればみんな自分の持ち場に結局は戻っていく。俺だけは戻る場所がなかったんだ。椅子取りゲームみたいなもんだよ。
村上春樹「風の歌を聴け (講談社文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
音の響き の表現の一覧
植物 の表現の一覧
形状 の表現の一覧
風 の表現の一覧
状態・状況 の表現の一覧
感覚表現 大カテゴリ