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まっ青な平らな平らな湖水の上に立ってゐることに気がつきました。けれどもそれは湖水だったのでせうか。いゝえ、水ぢゃなかったのです。硬かったのです。冷たかったのです、なめらかだったのです。それは実に青い宝石の板でした。
宮沢賢治 / ひかりの素足 ページ位置:87% 作品を確認(青空文庫)
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凪・静かな海
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前後の文章を含んだ引用
......てゐましたがその銀いろの飾りのひもはまっすぐにうしろに引いて波一つたたないのでした。すべて夏の明方のやうないゝ匂 で一杯でした。ところが一郎は俄 かに自分たちも又そのまっ青な平らな平らな湖水の上に立ってゐることに気がつきました。けれどもそれは湖水だったのでせうか。いゝえ、水ぢゃなかったのです。硬かったのです。冷たかったのです、なめらかだったのです。それは実に青い宝石の板でした。板ぢゃない、やっぱり地面でした。あんまりそれがなめらかで光ってゐたので湖水のやうに見えたのです。 一郎はさっきの人を見ました。その人はさっきとは又まるで見ちが......
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凪・静かな海の表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
フ糊でも溶かしたようにトロッとしている海
小林多喜二 / 蟹工船
上のほうからたるみなく吹き落として来る風に、海面は妙に弾力を持った凪 ぎ方をして
有島武郎 / 生まれいずる悩み
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見るからに冷たそうな、濁った海が吠えたけり、丈余の白波が砂に砕けて、さながら絶望にとざされて『神よ、何のために我々を創ったのですか』とでも言いたげな風情だった。ここはもはや太平洋なのだ。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
チューブから搾ってなすり付けたようなプルシャン・ブルーの、真冬の、陽に輝いた海
井上 靖 / 猟銃「猟銃・闘牛 (新潮文庫)」に収録 amazon
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