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どこかで見た顔だと思った。距離が離れているのと、まさかという思いから、一人の名前に行き当たるのには時間がかかった。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:7% 作品を確認(amazon)
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忘れる・思い出せない・曖昧な記憶
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前後の文章を含んだ引用
......えに満足して、机に置かれたコップを取り、一口喉を潤した。 次の質問者を探して、職員が聴講席の真ん中の列を上がっていく。 手を挙げている一人に勲の目が留まった。 どこかで見た顔だと思った。距離が離れているのと、まさかという思いから、一人の名前に行き当たるのには時間がかかった。 職員はその男の横を通り過ぎて、ワイシャツ姿の中年の男にマイクを渡した。その中年男性は真面目な顔つきから少し砕けた声を出した。「大した質問じゃなくて申し訳ないん......
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思い起こす・記憶をたどるの表現・描写・類語(記憶のカテゴリ)の一覧 ランダム5
信じていていいと言ったあのひとの言葉が胸に来る。
林芙美子 / 新版 放浪記
現実のように眼の前にちらついた。
岡本かの子 / 巴里祭
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忘れる・思い出せない・曖昧な記憶の表現・描写・類語(記憶のカテゴリ)の一覧 ランダム5
結局何を考えていたかを思い出せず消化不良になる
綿矢 りさ「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 amazon
私は出来るだけ過去に類似の情況を探してみたが、無駄であった。それは記憶の外側の、紙一重のところまで来ていながら、不明の原因によって、中に入り得ないようであった
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 amazon
私はそんなことさっぱり覚えていなかった。別人の話かと思ったくらいだ。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
切れ切れに記憶に残っている
夢野久作 / ドグラ・マグラ
あれはいつのことだっけ、と青豆(人名)は思った。しかし時間は記憶の中でからまりあい、もつれた糸のようになっている。まっすぐな軸が失われ、前後左右が乱れている。抽斗の位置が入れ替わっている。思い出せるはずのことがなぜか思い出せない。今は一九八四年四月だ。私が生まれたのは、そう一九五四年だ。そこまでは思い出せる。しかしそのような刻印された時間は、彼女の意識の中で急速にその実体を失っていく。年号をプリントされた白いカードが、強風の中で四方八方にばらばら散っていく光景が目に浮かぶ。彼女は走っていって、それを一枚でも多く拾い集めようとする。しかし風が強すぎる。失われていくカードの数も多すぎる。1954, 1984, 1645, 1881, 2006, 771, 2041……そんな年号が次々に吹き飛ばされていく。系統が失われ、知識が消滅し、思考の階段が足元で崩れ落ちていく。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
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原野の風が千里を走るように(、遠く離れた故郷を想う)
本庄 陸男 / 石狩川〈上〉 amazon
牛河は記憶のアクセルを床まで踏み込み、頭脳をフルに回転させた。目を細め、雑巾を絞るように脳細胞を締め上げた。神経がきりきりと痛んだ。それから突然、その誰かが深田絵里子であることを知った。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
暗い裏道に入る。 「少し歩こう」 両側に寄り集まった軒の薄暗さに気持が怯む。黒崎の車から蹴り落とされたときのことがフラッシュのように閃いて消える。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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