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「お母さん、今夜名古屋で造花の展示会があるの。新しいデザインがたくさん出るらしいから、ちょっと行って来るわ」 昭子は口先では滑らかに言ったが、言葉のどこかにぎごちなさがあるのを意識しないわけにいかなかった。
阿刀田 高 / 狂暴なライオン「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 ページ位置:59% 作品を確認(amazon)
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嘘をつく・ごまかす・隠し通す
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前後の文章を含んだ引用
......気が変わるのを恐れるようにやけに饒舌になっていた。 昭子は脳裏を空白にしてその声を聞き、どこかで淫らなたゆたいに色濃く酔いしれていた。 朝の食卓で昭子が言った。「お母さん、今夜名古屋で造花の展示会があるの。新しいデザインがたくさん出るらしいから、ちょっと行って来るわ」 昭子は口先では滑らかに言ったが、言葉のどこかにぎごちなさがあるのを意識しないわけにいかなかった。母に噓をつくなんて何年ぶりだろう。「映子にもおみやげ買って来てあげるからね」 娘の映子を欺すのは、さらに気持ちのいいことではない。「明日帰るの?」「そう。名古屋......
単語の意味
口先(くちさき)
口先・・・1.口の先。口の先端。
2.うまい事を言う技術。心のこもっていない、口でいうだけ言葉。行動や気持ちが伴わない、うわべだけの言葉や話しぶり。
2.うまい事を言う技術。心のこもっていない、口でいうだけ言葉。行動や気持ちが伴わない、うわべだけの言葉や話しぶり。
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(優しい嘘)どんな種類であれ嘘をつくのは心苦しかった。
小川洋子「博士の愛した数式 (新潮文庫)」に収録 amazon
隠蔽の上に胡坐をかいて、何事もなかったように暮らす
高橋 和巳 / 我が心は石にあらず amazon
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尻の割れた出鱈目
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