TOP > 感覚表現 > 距離 > 遠くに見える・遠ざかる
遥か先には雑木林のくすんだ緑が、紙屑でも丸めたような形に小さく見える。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 ページ位置:6% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
森林・ジャングル
遠くに見える・遠ざかる
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......とつの教訓を残してくれた。 物事には必ず入口と出口がなくてはならない。そういうことだ。 線路は丘陵に沿って、まるで定規でもあてたようにぐいと一直線にのびていた。遥か先には雑木林のくすんだ緑が、紙屑でも丸めたような形に小さく見える。二本のレールは太陽の光を鈍く反射させながら、重なりあうように緑の中に消えていた。どこまでいったところで、きっと同じような風景が永遠に続いているのだろう。そう考え......
単語の意味
雑木(ぞうき)
雑木・・・いろいろな木々。炭や薪にする以外使えない木の総称。
ここに意味を表示
森林・ジャングルの表現・描写・類語(地上・陸地のカテゴリ)の一覧 ランダム5
防風林の梢が高く遠く、海に浮く島のように見える
高井 有一 / 北の河 amazon
短い頭髪のように揃うて立っている林
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
このカテゴリを全部見る
遠くに見える・遠ざかるの表現・描写・類語(距離のカテゴリ)の一覧 ランダム5
来た方を見ると路 は一すぢずうっと細くついて人も馬ももう丘のかげになって見えませんでした。
宮沢賢治 / ひかりの素足
このカテゴリを全部見る
「地上・陸地」カテゴリからランダム5
(空き地)歩いたところに小さな三角形の緑地
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
それは彼の知っている町の、思いがけない瞰下景 であった。彼はかすかな旅情らしいものが、濃くあたりに漂っているあれちのぎくの匂いに混じって、自分の心を染めているのを感じた。
梶井基次郎 / ある崖上の感情
海のかわりに埋立地と高層アパートが眼前に広がっていた。のっぺりとしたアパートの群れは空中都市を作ろうとして、そのままあきらめて放置された不幸な橋げたのようにも見えたし、父親の帰りを待ちわびている未成熟な子供たちのようにも見えた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
「距離」カテゴリからランダム5
絞って行くように、私の目から遠くに去ってしまう。
林芙美子 / 新版 放浪記
「くしゃみの届きそうな」距離である。
城山 三郎 / 毎日が日曜日 amazon
大きな渦に引き寄せられるみたいに、お互いに向けて近づけられている。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
同じカテゴリの表現一覧
地上・陸地 の表現の一覧
距離 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ