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電車が走り過ぎていった。遮断機の音が風に乗って彼らの頭上を舞っていた。
小川 洋子 / 盲腸線の秘密「口笛の上手な白雪姫」に収録 ページ位置:44% 作品を確認(amazon)
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音(声)を聞く、聞こえる
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前後の文章を含んだ引用
......サギは上目遣いで彼を見やり、例の「ね」の合図を送ってきた。「どんどん食べなさい」 曾祖父は言った。「そこら中、いくらでも植わっている」 畑のすぐ向こうを、何台か電車が走り過ぎていった。遮断機の音が風に乗って彼らの頭上を舞っていた。 ウサギが満足するのを見届けてから、再び二人はお稽古事に精を出す幼児と隠居老人、あるいは命からがら国を脱出する難民に戻り、帰りの電車に乗り込んだ。「ウサギはとて......
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声がかすかな風のように胸に流れ込んでくる
光瀬 龍 / 百億の昼と千億の夜 amazon
テレビの音を浴びながら
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
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生まれた家では、夜おそくよく汽笛が響いてきた。天井板のこみいった木目に怯えて、寝付かれない子どもの耳に、それが騒音というにはあまりにもか細い、なにか優しい未知の華やかさのように聞こえてきた。ちょうどそれは、おもいがけない遠くでさざめいている都の夜のようなものである。
三島由紀夫 / 花ざかりの森 amazon
陽照りで乾いた大地が雨に吸いこむように、声が胸にヒタヒタとしみこむ
石坂 洋次郎 / 丘は花ざかり amazon
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