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この都会近くの田舎というものは、市場へ運ばれて売られる野菜や果物同様、住む人間までも生気を都会へ吸い取られて、卑屈に形骸的にならされてしまうのですね
岡本かの子 / 母子叙情 ページ位置:53% 作品を確認(青空文庫)
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媚びる・卑屈・ぺこぺこする
田舎(いなか)
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前後の文章を含んだ引用
......挽いて自分でいれる器用な手つきだけのところに、文化人らしい趣を遺 すだけで、あとは日々ただの村老に燻 んで行った。彼女は従えられ鞣 されて行った。 「おかしなことには、この都会近くの田舎というものは、市場へ運ばれて売られる野菜や果物同様、住む人間までも生気を都会へ吸い取られて、卑屈に形骸的にならされてしまうのですね」 規矩男は父を斯 うも観察した。女の子が生れてすぐ死に、二番目の規矩男が生れたときは、父親は既にまったく老境に入って、しかも、永年の飲酒生活の結果は、耄 けて偏屈......
単語の意味
生気(せいき)
卑屈(ひくつ)
生気・・・活気のある感じ。元気な感じ。イキイキ。
卑屈・・・必要以上に自分を低く評価すること。また、そうしていじけることやその様子。
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媚びる・卑屈・ぺこぺこするの表現・描写・類語(人間関係・地位のカテゴリ)の一覧 ランダム5
卑屈なくらい腰が低く、如才のない態度だった。新聞や雑誌記者などに愛想がよく、いかにもこれから引立ててもらうのに熱心な新人にみえた
松本 清張 / 美の虚像「松本清張ジャンル別作品集(3) 美術ミステリ (双葉文庫)」に収録 amazon
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田舎(いなか)の表現・描写・類語(地上・陸地のカテゴリ)の一覧 ランダム5
田舎町はひょろ長いさ。都会も人間と同じことで、栄養不良なのは君達みたいに横幅がない。
佐々木邦 / ぐうたら道中記 amazon
梶井基次郎 / 雪後
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「人間関係・地位」カテゴリからランダム5
なんとか保っていた水原との信頼関係に、いま、はっきりと黄信号が点灯した
池井戸潤「下町ロケット (小学館文庫)」に収録 amazon
「地上・陸地」カテゴリからランダム5
国道四号をひたすらに北上し、岩手県に入り、さらに進んだところに古い住宅街がある。好景気の際に地元の開発業者が意気込み、造成した場所だ。年が経つに連れ、景気の悪化は加速し、若い住人は都心部に流れ、人口は減り、当初、未来図に描かれていた数々の施設や建物は永遠に絵のままとなり、新しい住宅が建つことも皆無で、殺風景な町と化した。並ぶ建物の壁は色褪せ、成長途中のまま老年期に突入したようなものだったが、
伊坂 幸太郎 / マリアビートル amazon
北斗の拳の世界観さながらに、瓦礫の荒野と化した街
綿矢 りさ / かわいそうだね?「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
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