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周りは、本当に静まり返っていた。藍色の景色。風が、僕の髪をなびかせ、背の低い雑草を揺する。静けさに聞き惚れそうになる。きっと、月が落ちてきたとしても、コインが回るような音が出るくらいだろう。
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り ページ位置:24% 作品を確認(amazon)
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夜のしじま(静けさ)
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前後の文章を含んだ引用
......以上もの間、この手の質問を繰り返されてきたにちがいないな、と気がつく。「どうなるのか教えてくれ」と。詰め寄られ、懇願され、跪かれ、その繰り返しだったのだろう。 周りは、本当に静まり返っていた。藍色の景色。風が、僕の髪をなびかせ、背の低い雑草を揺する。静けさに聞き惚れそうになる。きっと、月が落ちてきたとしても、コインが回るような音が出るくらいだろう。 カカシはしばらく無言だったけれど、最終的には、「私にはわかりません」と答えた。 嘘だ、とは僕にも察しがついた。カカシは隠している。知らないわけがなかった。「仙......
単語の意味
藍色(あいいろ)
景色(けしき)
背(せ)
藍色・・・くすんだ青色。黒色がかった青色。藍(植物)で染めたような色で、ジーパンのような青。インディゴ。
景色・・・風景。眺め。とくに、自然の眺め。
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陰鬱な静けさが一枚の黒い大きな布のように降りてくる
森 瑤子 / 傷 amazon
夜が深くなっていた。ふくろうが鳴くわけでも、コオロギが羽根を擦る音が鳴るわけでもなく、島中がただ単純に呼吸を抑えていくようだった。
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り amazon
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「時間帯(朝・昼・夜)」カテゴリからランダム5
棚に吊るした橙色のカーテンのように、夕陽の光線の矢が海綿にそそぐ
阿部 昭 / 千年 (1977年) amazon
まだ日暮れには間があり、空には光がたっぷりと残っていた。
小川洋子「博士の愛した数式 (新潮文庫)」に収録 amazon
夜はやや更 けて、天地は黒い塀を四壁に立てたように静まり閉す
岡本かの子 / 雛妓
まだ暮れきらない。昼の光が空に漂っている。電飾の鈍い明滅。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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