血を流して横たわり、しだいに『もの』になって行く母の様子
吉本 ばなな / とかげ「とかげ (新潮文庫)」に収録 ページ位置:56% 作品を確認(amazon)
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瀕死・虫の息
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前後の文章を含んだ引用
......その頃私にとって、見上げる宇宙だった。父とけんかして泣いたりはするけど、母としてしか私に接しない、安定した何かだった。でもその日、私は泣き叫び、にげまどう母や、血を流して横たわり、しだいに『もの』になって行く母の様子をいっぺんに見てしまったの。魂が私を見ていないかぎり、体はいれものだということを知ったよ。だからこそ心をこめて車の整備をするように、体も治せる、そう思った。気を......
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瀕死・虫の息の表現・描写・類語(生と死のカテゴリ)の一覧 ランダム5
鋭い目をした野鳥のように飛びこんできた
芝木 好子 / 隅田川暮色 amazon
死ねば私の意識はたしかに無となるに違いないが、肉体はこの宇宙という大物質に溶け込んで、存在するのを止めないであろう。私はいつまでも生きるであろう。
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 amazon
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死の影に怖れていたのだ。手術のあとに死が自分を捉えにくると思っていた。
松本 清張 / 与えられた生「松本清張ジャンル別作品集(3) 美術ミステリ (双葉文庫)」に収録 amazon
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