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車体はむんずと乗客を揺り上げながら、急角度に曲った。そのひまに窓外の闇 はマロニエの裸木を、銅像もろとも、掬 い去った。
岡本かの子 / 母子叙情 ページ位置:11% 作品を確認(青空文庫)
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カーブを曲がる・ハンドルを切る
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前後の文章を含んだ引用
......のだ。 かの女は、なおも、こんな事を考えながら、丸の内××省前の銅像のまわりのマロニエの木をよく見定め度い気持で、外套 の袖 で、バスの窓硝子 の曇りを拭 っていると、車体はむんずと乗客を揺り上げながら、急角度に曲った。そのひまに窓外の闇 はマロニエの裸木を、銅像もろとも、掬 い去った。かの女は席を向き直った。運転台や昇降口の空間から、眩 しく、丸の内街の盛り場の夜の光が燦き入った。 喫茶店モナミは、階下の普請を仕変えたばかりで、電灯の色も浴後の......
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カーブを曲がる・ハンドルを切るの表現・描写・類語(乗り物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
対向車の途切れたタイミングで、重藤はクラウンのハンドルを切り、建物左手奥の駐車場へ乗り入れた。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
車が大きく大きくカーブしている。右側にぐんぐん引っ張られる体を、愛子はそのままにした。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
トスカナ丘陵地帯のカーブの多い道をシフトアップとシフトダウンをリズミカルにくり返しながらやすやすと抜けていく
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
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「乗り物」カテゴリからランダム5
ざっとアスファルトをこする音で、自転車が止まる。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
(電車の)正面の窓ガラスに、私と彼の顔が並んで映っていた。暗やみに斜めに浮かぶ美しい夜景に重なって
吉本 ばなな / 新婚さん「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
マドリッドゆきの飛行機は、ピレネー山脈の上空で嵐に出あい、それこそ死ぬ思いをした。ちょうど食事どきだったが、不意に大きなエア・ポケットにおちたので、コップもお皿もおかずごと天井まで舞い上り、それがおちてきたから、われないコップ、われないお皿ときいていた皿もコップもみじんにくだけて、おかずはとびちり、ケガをする人、気絶をする人も出た。《…略…》マドリッドについたら救急車が迎えにきていた
石井 好子「巴里の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
車が動き出す。ギアが心地よく変わっていくのが分かった。
伊坂 幸太郎 / ラッシュライフ amazon
三車線の第三京浜が一晩中通行止になるほどの大事故だった。
浅田次郎 / 伽羅「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
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