足が凍った土にとられて、スッテンコロリンと転がった

アイスバーン

鋼鉄のように凍てついた道路

しのびやかに軽くくすぐるように、一日ずつ近づいてくる春

カアーン。カアーン。 　霙（みぞれ）でも呼ぶように、灰色の冬の寒空に、鉦（かね）をたたいて歩く男がある。

しんしんと冷える冬の夜道が豪華な星空に彩られる

希薄で澄んだ冬の光

今にも雪が降り出しそうな寒々しい空

地表に結ばれた光の帯のように高速道路が蛇行し

露（つゆ）の降（お）りかかった小さな林のこみちを、どんどんのぼって行きました。まっくらな草や、いろいろな形に見えるやぶのしげみの間を、その小さなみちが、一すじ白く星あかりに照（て）らしだされてあったのです。

きわどいカーブ

（渋谷）駅前の交差点では大勢の人が行き交っていて、一秒たりとも風景がじっとしていることがない。まるで街が生きているように見える。人間の身体で例えれば、渋谷駅は心臓だ。文化村通りやセンター街など、あちこちに延びた道路は血管で、道行く人たちは血液にあたる。心臓は今日も大量の血液を街の隅々にまで送り出す。

街並みを縫うようにして高速道路が走る