風が彼のオーバーの裾をはたいた。
松本 清張「点と線 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:25% 作品を確認(amazon)
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はためく・翻る
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......正確なのである。 ストップ・ウォッチでも押したような気持で歩きだす。うつむきかげんに、ポケットに手を入れ、用ありげに足を運んだ。方角はふたたび西鉄香椎駅である。風が彼のオーバーの裾をはたいた。 明かるい灯のある駅についた。時計を見た。六分が切れている。──つまり、国鉄の香椎駅と西鉄香椎駅との間を歩くのに、六分間を要しないことがわかった。 重太郎は思案......
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はためく・翻るの表現・描写・類語(風のカテゴリ)の一覧 ランダム5
一つの風の塊が舞いあがり、スカートが翻る。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
吹きあげる十二月の風に、商店の赤い旗がヒラヒラしていて心にしみた。
林芙美子 / 新版 放浪記
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「風」カテゴリからランダム5
ただ涼しい風がそよそよと鬢 の毛をそよがして通るのを快いと思っていた。
有島武郎 / 或る女
麦わら帽子が、その風にさらわれた。あっと叫んだ時には、もうかなり高く舞い上がり、そのまま、海へと運ばれていく。波の上に、ふわりとかぶさった。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー (文春文庫)」に収録 amazon
オオ! と叫んでも 風が吹き消して行く
林芙美子 / 新版 放浪記
「状態・状況」カテゴリからランダム5
(使い古しのグローブ)色は褪せ、縁はすり減り、メーカーのマークは取れてなくなっていたが、決してうらぶれた様子は見せなかった。指先をあてがうだけで、するりとルートの左手の形に馴染んだ。数えきれないボールを受けてきた革の光沢は、威厳さえ感じさせた。
小川洋子「博士の愛した数式 (新潮文庫)」に収録 amazon
裾前が、風に動いて、黄色な裏地を見せていた。
松本 清張「点と線 (新潮文庫)」に収録 amazon
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