TOP > 感情表現 > 興奮・気持ちが高ぶる
次の瞬間には、もう鼻を掩う事を忘れていた。ある強い感情が、ほとんどことごとくこの男の嗅覚を奪ってしまったからだ。
芥川龍之介 / 羅生門 ページ位置:47% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
気持ちが高まる・こみ上げる
(夢中になって)我を忘れる
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......火の光をうけて、低くなっている部分の影を一層暗くしながら、永久に唖 の如く黙っていた。 下人 は、それらの死骸の腐爛 した臭気に思わず、鼻を掩 った。しかし、その手は、次の瞬間には、もう鼻を掩う事を忘れていた。ある強い感情が、ほとんどことごとくこの男の嗅覚を奪ってしまったからだ。 下人の眼は、その時、はじめてその死骸の中に蹲 っている人間を見た。檜皮色 の着物を着た、背の低い、痩 せた、白髪頭 の、猿のような老婆である。その老婆は、右の手に火......
ここに意味を表示
気持ちが高まる・こみ上げるの表現・描写・類語(興奮・気持ちが高ぶるのカテゴリ)の一覧 ランダム5
このカテゴリを全部見る
(夢中になって)我を忘れるの表現・描写・類語(興奮・気持ちが高ぶるのカテゴリ)の一覧 ランダム5
日常生活をでんぐりかえす熱狂だ。忘我に陶酔することだ!
宮本百合子 / 伸子
死に身になった次郎には、その痛みも気にならない。
芥川龍之介 / 偸盗
彼女の貪欲 は甘いものを見た子供のようになって、前後も忘れて
有島武郎 / 或る女
このカテゴリを全部見る
「興奮・気持ちが高ぶる」カテゴリからランダム5
彼は思わず頰に血の昇るのを感じた。胸の 動悸 を聴いた。
志賀 直哉 / 雨蛙「城の崎にて・小僧の神様 (角川文庫)」に収録 amazon
考えると胸が詰まった。急に酸素が薄くなったみたいに、息が苦しくなる。海面に必死に手を伸ばすみたいにして、俺はなんとか言葉を探す。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
興奮・気持ちが高ぶる の表現の一覧
感情表現 大カテゴリ