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(海辺の家)闇 に激しく揺れる木立の音と波の音が重なり、まるで野外に寝ているみたいだ。 ざー、ともごー、ともいえる、巨大な音だ。人をおびやかすほど。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:62% 作品を確認(amazon)
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就寝前に聞こえる音
海岸・砂浜・波打ち際
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前後の文章を含んだ引用
...... というわけで、私は今ベッドに入ってこれを書いている。弟が向こうで寝ている。寝息が聞こえる。 部屋は暗く、ベッドサイドの小さな電気だけが手もとを照らしている。 闇に激しく揺れる木立の音と波の音が重なり、まるで野外に寝ているみたいだ。 ざー、ともごー、ともいえる、巨大な音だ。人をおびやかすほど。 部屋の中は、静かだ。 弟の寝顔がかすかに照らされている。 きれいな寝顔だ。鼻筋が通っていて、唇が赤くて。 私は生活について考えている。 ところでさっきまで、こ......
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就寝前に聞こえる音の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
目を閉じるといろいろな音が聞こえてきた。博士のいびき、毛布の衣擦れ、氷の溶ける気配、ルートの寝言、ソファーの軋み。二人の発する音たちは、発熱のアクシデントを忘れさせ、私を安堵させ、眠りに導いてくれた。
いろいろの雑音……がすべて彼の睡い耳に溶け合って、さながら子守唄のように聞かれた。
相馬 泰三 / 六月 amazon
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海岸・砂浜・波打ち際の表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
風が、砂浜に固く根を生やした蔓(つる)草の間を、波形の紋をこしらえて吹き抜ける
島尾 敏雄 / 出孤島記 amazon
窪んだ砂漠のように雨に垂れこめられた浜が荒寥(こうりょう)とひろがる
遠藤 周作 / 沈黙 amazon
珊瑚の屑でできた渚の砂が余りにも真っ白で眼が痛い
中島 敦 / 環礁 ——ミクロネシヤ巡島記抄—— amazon
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「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
川が細い銀線みたいにキラキラ光って見える
太宰 治 / 津軽 amazon
生温かい風が、ここちよいぐらいそよそよと吹き渡ってる河原
宮本 輝 / 星々の悲しみ amazon
(河原の)処々島のように点在した高み
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
「音の響き」カテゴリからランダム5
音律不たしかな切な屁(へ)のような歌
幸田 露伴 / 連環記 amazon
大声が食堂の壁に反響して四方から耳を叩いた。
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
音が出るところに、尖った釘が一本一本打ち込まれていくような靴音
尾辻 克彦 / 父が消えた amazon
「睡眠・眠る・寝る」カテゴリからランダム5
彼女は毛布をすっぽりと被って寝ていた。その体が作った毛布の山は驚くほど小さく見えた。
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
釘抜きで挟まれたように眠くなった。
石坂 洋次郎 / 石中先生行状記 amazon
寝転んで、天井を睨 んでいた
林芙美子 / 新版 放浪記
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