大廊下ははるかな東隅の色絵戸が一点の紅に見えるほど長く、まっすぐだった。
浅田次郎 / 悪魔「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 ページ位置:46% 作品を確認(amazon)
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豪邸・屋敷
廊下・通路
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前後の文章を含んだ引用
......父の身丈が、蔭山の半分ぐらいにしか見えなかったのはどうしたことだろう。 僕は祖父の突然の憤りよりも、その一瞬の構図の不自然さに愕いて、何度も目をしばたたいた。 大廊下ははるかな東隅の色絵戸が一点の紅に見えるほど長く、まっすぐだった。そして左右には座敷の障子と庭に面したガラス戸の桟が続き、天井は家紋を描いた折上格子だった。だからたぶん、何かしらの幾何学的な錯覚だろうとは思うのだけれど――しか......
単語の意味
色絵(いろえ)
色絵・・・1.色を塗った絵。⇔墨絵。
2.陶磁器に絵を書いて仕上げること。また、その絵や手法。
2.陶磁器に絵を書いて仕上げること。また、その絵や手法。
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牢獄(ひとや)のような大きな構造(かまえ)の家
水上 瀧太郎 / 山の手の子「俤 (百年文庫)」に収録 amazon
(広間には、)西洋式の甲冑やら象牙やら鹿の剥製やらが飾られ、住人の趣味の悪さをこれでもかと誇示している。
東川 篤哉 / 謎解きはディナーのあとで amazon
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長い鉤(かぎ)の手のお廊下
井上 靖 / 猟銃「猟銃・闘牛 (新潮文庫)」に収録 amazon
窓のない廊下は曖昧な明るさだった。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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机の上にまで左右バラバラのソックスが散乱している。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
(室内は、)脱ぎ捨てては無造作に積み重ねられた服の山があちこちに蟻塚のように林立し、かろうじて人の歩けるケモノ道のようなスペースにも、バッグやら小物やら本やら紙屑やらが散乱して、電話なんぞが鳴った日にゃ障害物レースのように、モノを飛び越えて走らねばならん。そして女王様は不器用なので、たいていモノに蹴躓き、蟻塚を倒し、本や紙屑を踏み散らすワケで、結果、家の中はますます乱雑を極める一方なのであった。
中村 うさぎ / 浪費バカ一代ショッピングの女王2: 2 amazon
シャッターがバットでバケツを叩いてまわるような大きな音を立てて閉まった
村上春樹 / パン屋再襲撃「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
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ほとんどの窓は錆付いたようにぴったりと閉じられ、わずかに開いた窓からは色あせたカーテンがのぞいていた。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
寺町通りの村上開新堂の店構えのよさは、 「まったく、たまらない」 と、いいたくなってしまう。 これぞ、日本のよき時代の具現といってよい。
池波 正太郎「むかしの味 (新潮文庫)」に収録 amazon
外観と同じく、離れの内部もやはり寒々としていた。ダイニングキッチンと書斎兼寝室の二部屋しかないのだが、狭さよりも味気なさの方が目立っていた。家具はどれも安物で、壁紙はくすみ、廊下は気味の悪い音を立てて軋んだ。また呼び鈴だけでなくあらゆるものが壊れるか、壊れそうになっていた。トイレの小窓にはひびが入り、勝手口のドアノブは半分取れかけ、食器戸棚の上にあるラジオは、いくらスイッチを押しても鳴らなかった。
小川洋子「博士の愛した数式 (新潮文庫)」に収録 amazon
灯のともった切抜万燈のように、沢山の窓があり、その内部は燈火で煌 いている。
宮本百合子 / 伸子
豪華な部屋は、まるで宮殿みたい
松本 清張 / 美の虚像「松本清張ジャンル別作品集(3) 美術ミステリ (双葉文庫)」に収録 amazon
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