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日かげにおかれたミイラみたいにことりとも音を立てずに部屋にこもっている
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 ページ位置:57% 作品を確認(amazon)
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引きこもり生活・閉じこもり生活
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前後の文章を含んだ引用
......ロント係がいるだけだった。彼は梯子を使って電球をとりかえたり、窓ガラスを拭いたり、新聞をたたんだりしていた。我々以外にも何人か泊まり客はいるはずなのだが、みんな日かげにおかれたミイラみたいにことりとも音を立てずに部屋にこもっているようだった。「お仕事の方はいかがですか?」とフロント係は鉢植えに水をやりながらおそるおそる僕に訊ねた。「あまりぱっとしないね」と僕は言った。「新聞に広告をお出し......
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引きこもり生活・閉じこもり生活の表現・描写・類語(人生のカテゴリ)の一覧 ランダム5
ずうっと、安全な室内にいると、人間は家に同化して家具のようになってしまう。 町でよく見かける、外にいるのに服装も顔も室内のままな人。のっぺりして反応が鈍く、人の目を見ない、ゆるみきった人。野性を忘れてしまった目をしている。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
日かげにおかれたミイラみたいにことりとも音を立てずに部屋にこもっている
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
「殻に閉じこもるのは良くない」と以前に成瀬が一度言ったことがあるらしいが、すると田中は、「違うんだよ」と怒ったという。「僕が世界を閉じ込めているわけ。僕の部屋の壁が世界を囲んでいるんだよ。閉じ込められているのは、僕以外の全員で、外にいるのは僕だけってわけ」
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
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まるで、虫けらみたいな生きかただ。東京には、いっぱい、いい事があると思ったけれど何もない。
林芙美子 / 新版 放浪記
今はこれでいい気がする。でも同じところをぐるぐるまわっているようにも思える。《…略…》ときどきこうした迷路に入ると何もかもが遠く外側のことに思えて実感や喜びや苦痛が失われる。 私の悲しみも、私の美学も、箱庭の中で展開するだけだ。
吉本 ばなな / 大川端奇譚「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
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