かたい殻を削ってもらうと、中はみかん状のふくろになっていて、一ふくろの長さは十センチぐらいあり、フニャッとした、うすいみかん色のものなのだった。カラを削ったと同時に、一だんとくささが鼻をつき、食べられるというしろものではない。
石井 好子「巴里の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 ページ位置:53% 作品を確認(amazon)
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ドリアン
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......天してしまった。大いそぎでドリアンをかかえて甲板に行くと、同船の人たちが待っていて、皆「くさい、くさい」とさわぐ。甲板でたべてしまおうということになり、ボーイにかたい殻を削ってもらうと、中はみかん状のふくろになっていて、一ふくろの長さは十センチぐらいあり、フニャッとした、うすいみかん色のものなのだった。カラを削ったと同時に、一だんとくささが鼻をつき、食べられるというしろものではない。「とても駄目だわ」「せっかく買ってきたんじゃありませんか、たべてごらんなさいよ」「どうぞおさきへ」「いいえあなたこそ」などと、みな戦々兢々としたものの、それでも......
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ドリアンの味、おいしさを伝える表現・描写(果物(フルーツ)のカテゴリ)の一覧 ランダム5
かたい殻を削ってもらうと、中はみかん状のふくろになっていて、一ふくろの長さは十センチぐらいあり、フニャッとした、うすいみかん色のものなのだった。カラを削ったと同時に、一だんとくささが鼻をつき、食べられるというしろものではない。
石井 好子「巴里の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
いがいがのフットボールの球のようなものがならんでいた。それがドリアンと聞いて
石井 好子「巴里の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
南国の果物は香りが濃い。それだけに好ききらいもあるだろうが、一度好きになったら、たまらない味なのだろう。
石井 好子「巴里の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
どろりとしたとろが、ドリアンの本来の味で、それは微かにコーヒーを混ぜた上質のソフトクリームに似ている
有吉佐和子 / 作家の自伝 109(熱帯の果物) amazon
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皮も実もしっとり混じり合い、所々ゼリー状のかたまりができる頃
小川 洋子「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
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