ある思いが稲妻のように閃く

我ながらの妙案に一人で感心する

悪魔的な思い付きがムラムラと湧いてくる

風が吹き抜けるようにふと思う

殺すなら、今だという気が、心頭をかすめて、一閃（いっせん）する。

敏感に感じ取る

二人の不自然なやり取りに秘密を隠していると直感する

考えは、何度も同じ道を低徊（ていかい）した揚句（あげく）に、やっとこの局所へ逢着（ほうちゃく）した。

頭を抱え、糸口を求めて自分の中に深く深く入り込んでいった。 　こんなささいなことがきっかけになるなんて。 　予測すらしていなかった。 　あらあらあらと、糸がほどけていった。そして、ぴかっと答えが訪れた。まるで夕方が夜になるみたいに、なめらかな流れで。 　結論は、明快に浮かんだ。

結局これが己（おのれ）の今やらなければならないことなんだと思い諦めてまたその努力を続けてゆくほかなかった。