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アルコールというサタンからのがれる
太宰治 / 人間失格 ページ位置:91% 作品を確認(青空文庫)
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アルコール中毒
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前後の文章を含んだ引用
......ルヒネの注射液でした。 酒よりは、害にならぬと奥さんも言い、自分もそれを信じて、また一つには、酒の酔いもさすがに不潔に感ぜられて来た矢先でもあったし、久し振りにアルコールというサタンからのがれる事の出来る喜びもあり、何の躊躇 も無く、自分は自分の腕に、そのモルヒネを注射しました。不安も、焦燥 も、はにかみも、綺麗 に除去せられ、自分は甚だ陽気な能弁家になるの......
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アルコール中毒の表現・描写・類語(健康・体調・病気のカテゴリ)の一覧 ランダム5
酒を飲むと、何もやってないにもかかわらず、達成感を得られる
伊坂 幸太郎 / マリアビートル amazon
(仕事が終わると、)練習がすんだ後に水道の蛇口を奪い合う、スポーツ部の学生のように、おれは酒屋の立ち呑みなり、安バーなりに駆け込むのだ。渇きは、飲んでも飲んでもいやされることはなかった。まるで塩水でも飲んでいるように、飲めば飲むほどアルコールに対する渇きが増すのだった。おれの内臓は頑丈で、いくら飲んでも吐き戻したり昏倒したりという失態はなかった。《…略…》胃に穴のひとつもあけば、少くとも半年や一年は禁酒の空白期を持てただろう。 内臓は頑丈でも、おれの心には穴がいくつもあいていた。夜ごと飲みくだすウィスキーは、心にあいたその穴からことごとく漏れてこぼれ落ちてしまうのだった。
中島 らも / 今夜、すベてのバーで amazon
アルコールというサタンからのがれる
太宰治 / 人間失格
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まるで月光の滴りでも落してやるかのように病人の口の中へその水の滴を落してやった。
横光 利一 / 時間 amazon
魚の腸 のように疲れて帰って来て
林芙美子 / 新版 放浪記
首のつけ根のうすい筋肉はひどくこっていて、燃え残しの根株のように熱っぽかった。
武田 泰淳 / 風媒花 amazon
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