「体まで青に溶けそうに青いね。」 手を空にかざして、うららが言った。
吉本 ばなな / ムーンライト・シャドウ「キッチン (角川文庫)」に収録 ページ位置:83% 作品を確認(amazon)
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手を振る
空・青空
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前後の文章を含んだ引用
......と言った。 星がひとつ二つ、消えそうにほの白く、ちらちらと青磁の空にまたたいていた。 それは、ぞっとするくらい美しい光景だった。川音は激しく、空気は澄んでいる。「体まで青に溶けそうに青いね。」 手を空にかざして、うららが言った。 木々が、風にざわざわと揺れるシルエットが淡く映る。ゆっくりと、天空は動く。月の光が薄闇に射してくる。「時間だ。」うららの声は張りつめていた。「いい? 今から少......
単語の意味
麗(うらら)
体(からだ)
麗・・・気候や気分が、晴れ晴れとして心地のいい感じ。わだかまりのない、ほんわかした感じ。「うららか」と同じ意味。
体・・・頭・胴・手足など、肉体全体をまとめていう言葉。頭からつま先までの肉体の全部。身体。体躯。五体。健康。体力。
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手を振るの表現・描写・類語(動作・仕草・クセのカテゴリ)の一覧 ランダム5
運転手が車内の空気をかき回すように、手を振った。
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り amazon
大げさに手を振ってくれた。まるで遠い辺境の地に出征する兵士を見送るみたいに。
村上 春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 amazon
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空・青空の表現・描写・類語(空・中空のカテゴリ)の一覧 ランダム5
染め付けられたような空から深い輝きが大地の上に落ちた。
夏目 漱石 / 道草 amazon
空が、おりてきそうに青い。今にもさわれそうな純度で、どこまでもはるかに私達の頭上を覆っている。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
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「空・中空」カテゴリからランダム5
微かな月光が城下の街を、墨絵のように浮かばせる
菊池 寛 / 忠直卿行状記 amazon
月に白 んだ小路
芥川龍之介 / 偸盗
小路は、月に照らされて、さながら霜を置いたようにうす白 い。
芥川龍之介 / 偸盗
「動作・仕草・クセ」カテゴリからランダム5
先にたつものにならう雁のように、みんなも同じほうを見た。
壺井 栄 / 二十四の瞳 amazon
流し台で馬のように水を何杯か続けざまに飲んで
村上春樹「風の歌を聴け (講談社文庫)」に収録 amazon
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