平静に近い気持ち

気持ちが落ち着くまで黙って座っている

その会話をしたあと、なにかがすとんと正しくどこかにはまったような感じがして、すうっと落ち着いた気持ちになった。

のんき

私は、驚かなかった。無意識の領域で予期していたような気がした。

肺をいったん空っぽにし、少し時間をおいて新しい空気で満たした。冷ややかな空気が無数の棘となって、胸を内側から刺した。

安堵の胸をなでおろすように大きく息をつく

深呼吸をした。夜の涼気が身体の内側を洗った。

大きく息を吸うともう春の気配が感じられる。

体全体が肺になったかの如く、大きく肩で息をする。

（疲れ果てて、）脳味噌は湯になり、体は湯にひたしたパンのようになっていた

自分の生活が壊れてしまえばほんとうの冷静は来ると思う。水底の岩に落ちつく木の葉かな。

和やか

気が楽

一人の司祭がまだこの日本に残っているということは、ちょうど、ローマのカタコンブに 聖 燭台 の 油ゆ 燈とう が一つだけ燃えつづけている──それだけの意味はある 筈はず です。

私は息切れがして往来の上で立ち留った。呼吸困難。これはじっとしていなければいけないのである。

マサルの全身は酸素を渇望し、習慣づいた鍛錬によりほとんど無意識下に置かれつつあるものの、息を吐くときだけ、彼の頭脳は横隔膜に指令を出した。二度短く息を吐き、吸気に関しては横隔膜の自然な動きに任せる。この、吸気の際、横隔膜をリラックスさせるだけで自動的に肺が新鮮な空気で満たされる、という生理科学の神秘を実感すると呼気まで自然の動きに任せようとしてしまいがちになるが、大抵ろくなことにはならなかった。明るい橋の上で呼気のコントロールを止めてみると、十秒も経たないうちに酸素の補給系統は乱れ、マサルは危うく一九一センチメートルの巨体をのたうちまわらせそうになった。なんでもかんでも、自然の法則に委ねればよいという考えは、間違いだった。

大きく呼吸をした。あたりの空気を思い切り吸い込み、思い切り吐き出した。鯨が水面に浮上し、巨大な肺の空気をそっくり入れ換えるときのように。

フウッとニンニク臭い 溜息 をついた。

鼻が詰って口で息をする