いきなり傑作をひっさげて闇の中からぬっと登場する天才

彼は、神様が戯れに折って投げた紙ひこうきみたいな才能ね。空の高いところに、ある時、突然現れて、そのまますーっと、まっすぐに飛び続けて、いつまで経っても落ちてこない。……その軌跡自体が美しい。

すごくむずかしいことを、なんでもないことのようにやってのける

剃刀のような神経を持った早熟の秀才

他人との違いが、嫌でも 優劣 として際立ってしまうような、真の才能に恵まれた人は、凡庸であることにこそ切実に憧れるものなのだ

考え事をすると頭痛がする

第一線を外れて随分と時が経った、枯れた手腕

昔から或る仕事の大家とか、又は或る技術の名人とか天才とか呼ばれる人間が、自分の仕事に熱中して参りますと、その疲労から来る異常な興奮と、超自然的な神経の冴えが生み出す妄覚等によって、平生とはまるで違った心理状態になって

好きと上手はべつらしい。

「頭がいいやつは向上心があるからな」