あやつり人形が人形師の手をはなれたように身体中の力が抜けて行くようだった。
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 ページ位置:97% 作品を確認(amazon)
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脱力・力が抜ける
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前後の文章を含んだ引用
......は左右出来ない。そう感じていた。あるいは、感じさせられていた。睦子がそうしているように、心を決めて、毅然として受け入れるしかないのだろう──。 そう思いながら、あやつり人形が人形師の手をはなれたように身体中の力が抜けて行くようだった。 シャワーを止めると、膝をついた。声が漏れた。嗚咽のような声になったが、涙は出なかった。涙を流す余裕もなく打ちのめされていた。睦子を失いたくなかった。 しゃがみ......
単語の意味
身体(しんたい)
身体・・・人のからだ。肉体。
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私からその欲望を引き抜いてしまったら、あとにはくらげのようなものしか残るまい。
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牛河はその午後を、深い無力感に包まれて過ごした。その無力感にはかたちもなく重みもなかった。血液の動きが遅く鈍くなった。視野に淡い霞がかかり、手脚の関節が気怠く軋んだ
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
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私を捨てて去って行った島の男が呪 わしくさえ思えて
林芙美子 / 新版 放浪記
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