TOP > 風景表現 > 時間帯(朝・昼・夜) > 夕日・西日
TOP > 感覚表現 > 刺激 > 気持ちや痛みが消える、薄れる
西日があまりきついので、伸子の内心から憂愁が蒸発するとでも云うようだ。
宮本百合子 / 伸子 ページ位置:44% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
夕日・西日
気持ちや痛みが消える、薄れる
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......の単調さを意識した。あの中国語もいやにおとなし過ぎる――いよいよ燦き射りつける西日につれ、伸子は目的のわからない憂愁に捕われた。――捕われたと云っては当らない、西日があまりきついので、伸子の内心から憂愁が蒸発するとでも云うようだ。 別に家も持ち、佃は職業を得、先ずこれで自分らの生活が予定通りはじまっているというわけだが――伸子は、しかし、何だかその生活に、自分を馴らしてしまうことができず......
単語の意味
憂愁(ゆうしゅう)
西日(にしび)
憂愁・・・悲しみに襲われること。うれい。気分が晴れずに落ち込むこと。
西日・・・西に傾いた太陽の光。とくに、真夏の変わらず衰えない夕方の日差しについていう。
ここに意味を表示
夕日・西日の表現・描写・類語(時間帯(朝・昼・夜)のカテゴリ)の一覧 ランダム5
西の空がかすかに赤かったが、それは街並に落ちるまでには至らなかった。光は、 暗澹 と横たわる大気を射抜く力も 失せ、逆にすべての光沢を 覆うかのように忍び降りては死んでいく。ときおり、狂ったような 閃光 が 錯綜 することはあっても、それはただ 甍 の雪や市電のレールをぎらつかせるだけで終わってしまう。
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
夕暮近くの淡い光が水中のちりのようにゆっくりと空を漂い、コンクリートと鉄とガラスでできた海底の谷間に音もなくつもっていった。
村上春樹 / 双子と沈んだ大陸「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
遠いところから落日が見える 地の上は紙一重の夜の前ぶれ
林芙美子 / 新版 放浪記
このカテゴリを全部見る
気持ちや痛みが消える、薄れるの表現・描写・類語(刺激のカテゴリ)の一覧 ランダム5
一枚一枚樹皮をこそげ落とすように苦痛が落ちて行く
阿刀田 高 / 恐怖コレクション amazon
砂の城を崩すように、感情がさらさらと消えていく。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「時間帯(朝・昼・夜)」カテゴリからランダム5
サーモンピンクの細い光りの帯が氷原を染める
三浦綾子 / 続氷点 amazon
月のいい夜だ、星が高く光っている。
林芙美子 / 新版 放浪記
スモッグの 靄 の向こうの、オレンジ色のサインマーカーで横線を一本引いたような貧弱な夕焼け
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
夕方の香りを含む午後遅くの光が、街を透明に照らしていた。路地のひとつひとつに家々からはみだした植木が薄い影を落としていた。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
お天道さまはまだ昇っていなかった
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
「刺激」カテゴリからランダム5
からだもちぎれるばかり痛いのを堪 へて走りました。
宮沢賢治 / ひかりの素足
同じカテゴリの表現一覧
時間帯(朝・昼・夜) の表現の一覧
刺激 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ